2020年度前期教養教育科目「若者と社会」アンケート自由記述

2020年度前期の教養教育科目「若者と社会」において、例年どおり講義期間終了後にアンケートへの回答をお願いしました。約100人の履修者(ほとんどが学部1年生)のうち26人にご回答頂きました。ありがとうございます。
Zoomを利用した〈同時双方向型〉の講義であったため、学生、教員ともにいくつもの不安を抱えての学修の進行となりました。インターネット回線についての懸念はもちろんのこと、昨年までであれば履修者どうしの繋がりによって必ずしも内容が簡単ではない講義(と教員)を「やっつける」(?)ことが可能であったわけですが、今年はそれが困難であることも予想されていました。そこで、ビブリオバトルを実施した際に履修者間で情報交換を行うように促しました。
以下の回答内容に見られるように、この講義では毎週レポートが課されるのですが、学生にとってはそのレポート一枚一枚に対して必ず行われる教員からの「フィードバック」が重要であったようです。確かに、どんなに頑張ってもフィードバックを得られないレポートに対しては虚しさを感じてしまうこともあるのでしょう。「フィードバック」と、それに対して学生に課される再度の「リプライ」の繰り返しによって、レポートを書くコツを掴むことができたということになるでしょうか。

講義全体の感想
  • レポートの書きかたを受動的ではなく能動的に考えることで、レポートを書き上げる力が身についた。身近な問題から大きな問題へと論が広がっていき、一見関係なさそうなことも実は繋がりを持っていたということは面白かった。
  • 毎回のレポートは非常に難しく、フィードバックには毎回頭を抱えました。回数を重なるうちに段々理解できる部分が増え、それに応じて点数が増えていくのは、自分の頑張りがそのまま、評価されているように感じ、やりがいを覚えました。約半年間ありがとうございました。
  • 講義の感想としては、先生が「各講義のつながりを考えてください」というので考えても、僕にはわからないことも少なくなかった。しかし、考えることでつながりがあると感じることもあるし、考えること自体大切なことなのだろうと思う。
  • レポートはすごく大変だったけど、内容は身近なことが多くて毎週授業が楽しみだった。沢山考えて、自分なりの答えが導き出せた時の達成感がすごかった。レポートを書く力は確実に身についたし、他の授業でレポートを書くときに悩むことはなかったし、苦に感じなくなったので自分のためになる授業だと思う。
  • 扱われている内容が難しかったり、若者として辛いと思うようなこともある。しかし、各講義の内容のつながりを考えたり、一つ一つの講義のテーマについて考えていくごとに、今の社会がどうなっているのか、若者がどうなっているのか、これからの社会で何をすべきかのヒントや答えが見えてくる。そこにたどり着くまではとても苦労するが、うまく考えが繋がったり、発想ができたりしたときの達成感や快感は大きなものだった。
  • 今後の大学生活や将来就職するときにもつながる能力がつけれたと思う。レポートの書体などの細かい部分の書き方まで学ぶことができたと思う。また、レポートの考察やフィードバックに対するリプライなど、自分で考えて文章で表すという能力が身に付いたと思う。
  • 毎週のレポートは大変だったが、この講義を通して得られたものは大きかった。別の講義では、正解が分からないままレポートをたくさん書かされることに不満があった。しかし、この講義では毎回必ずフィードバックがもらえるため、1回1回改善していくことができてよかった。
  • 身近なことについて取り上げられており、理論などが難しい場合もあるが基本的にはすべてを通して楽しく、興味深いものであった。意味が分からない予習論文でその時はどう考察すべきかわからなくても、授業を通して疑問を持ったり、考えが新しく出てきたりする。課題の中で、予習と復習をできるため勝手に考えが深まった。
  • 講義の内容は全体的に重い話が多かった気がしますが、深く考えることができるのでとても面白い講義です。
  • 講義の内容というよりは課題であるレポートの作成において文章作成能力が培われたと思う。要約と考察という重要な考え方ができるようになったのはよかった。最後に8点(二宮注:8点満点の8点)を取れたのが嬉しかった。
  • 題材が身近なものであり、納得する部分が多かった。また、レポートが採点されて返却されるので自分のレポートの出来具合が可視化され、モチベーションにも繋がった。
  • 我々若者自身が講義の題材になっていることが面白かったです。 私たちが思う「あたりまえ」の裏側を知ることができる興味深い講義でした。 毎週のレポートは大変でしたが、確実に自分の力になったと思います。
  • 毎回のレポートが大変で、回を重ねるごとにギリギリの時間にレポートを提出するようになっていった。しかし、全てのレポートを終えたとき、大きな達成感が得られた。毎回の講義と課題を通して、物事の考え方やレポートの書き方を学ぶことができた。それなりにストレスは多かったが、間違いなく意味のある講義だった。
  • 最初はレポートが大変でこの授業を取ったことを少しだけ後悔したけど、何回もレポートを書いていくうちにどのようなレポートが良いレポートなのか分かってきて力がついたことが実感出来た。また、だんだん点数が上がってきてモチベーションにもつながり、もっと頑張ろうという気持ちになれた。若者と社会の授業を通して、色んな考え方が身につき、前はなんとも思わなかった話題にも注目するようになった。
  • この授業を楽しむためには、先生に突っかかってみると良いかもしれない。どんなくだらないことでも、先生は話を聞いてくださります。ただ、『若者と社会』は”知のボクシング”的なところがあるので、先生を本気で殴りにかかると、本気で殴り返されます(二宮注:この一文には比喩表現が含まれています)。だから、大学生活に刺激がいらない人は取らないほうが良いかもしれない。
  • 若者論が身についたかは別として、レポートを書く力と論理的に考察する力は14回の講義を通して大いに身についたと思う。また、毎週フィードバックが返ってくるのは1週間でこの授業だけだったので、それがモチベーションになって毎週のきついレポート作成をやり遂げられたと思う。4ヶ月間お世話になりました。
  • 初めは楽しく、何も考えずに考察を書いていたため、比較的楽な授業なのかなと思っていたが、考察とは何かということを教えていただき、考察を気楽に書くことができなくなってから、元のイメージは吹き飛んでいった。だからと言ってこの講義が嫌いになったわけではない。むしろこの講義をとって良かったと思っている。レポートの書き方を知ることができたし、何より考察する経験を多く詰めたのが何よりのメリットだと思われる。他教科のレポートで、ここで得た知識、技術を利用することができた。有意義な時間を過ごすことができたと思う。昔と今の社会の状況を比べるなどして、私たち若者について考えてきた。それによって、私たちが今どれほど恵まれているのか、あるいはどんな問題を抱えているかなど、様々なことを知ることができた。これからの学生生活や、社会人になってからの身の振る舞い方を考える良いきっかけになったと思う。今の社会の問題に気づくことができるような若者になりたい。特殊な状況下ではありましたが、前期の間、お世話になりました。課題の添削等、ありがとうございました。
  • レポートを毎回書く気力があれば確実に単位が取れるので、安心して講義に参加できた。
  • 先生がおっしゃることが分からないこともありましたが、テーマ的に身近なものや若者に特有のもの(ぼっちめし、だてマスク、自傷行為)などは比較的理解しやすかったです。難しかったけどそれなりの達成感があったりフィードバックつきのpdfを開くのが楽しみだったりしていました。ありがとうございました。
  • 講義はとても興味深く、身近だからこそ新しく学ぶところがあると感じました。
  • 難しいけれど身近な問題について、自分が持つ知識と照らし合わせながら講義を受けることで、新しい価値観の発見と思考力の育成がてきたと思う。若者について学ぶ中で、自分のことを理解する手がかりを見つけたような気がする。レポートも最初は、体裁を整えることすらできなかったけれど、徐々に上達していくのが分かり、やり甲斐があった。
  • テーマが身近であるにもかかわらず、難しさを感じる講義だった。しかし、若者や自分自身を客観的に見て、考察をする良いきっかけになった。大学が求めるレポートを学ぶことができるため、大変だったが有意義な時間になった。
  • この講義では基本的に、説明があった後自分たちの意見を書いていくという形式が取られており、学生の自主性もありつつ専門的な話も聞けるということで面白かった。また、やはりこの講義の1番の課題はレポートだとおもう。今までの高校の授業などでもレポートを書く機会はあったものの、形式名詞の記入方法や「私は」という言葉の存在について指摘されたことはなかったので、初めの頃は少し驚いたが、最終的には「フィードバック不要」(二宮注:リプライ不要の意味です)と言われるまでの文章が書けるまでになったので、先生にはとても感謝している。
  • 先生がツンデレであることが分かった講義だった。
  • 面白かった。
  • 毎週レポートを書くのは大変だったが、レポート力、論理的思考能力は養われると思う。また、この講義で毎回レポートを書いていると他の授業でレポート1,2枚とか出されても、割と少なく感じて、むしろ足りないなと感じるようになる。


この講義を受けるコツ
  • 先生が言っていることもメモしたほうが学びが深まる。授業も能動的に参加したほうが内容の理解がしやすくなると思う。意見を持ちながら話を聞いていくといい。
  • 毎回の講義、レポートを地道にコツコツやっていくしかないと思います。はじめはわからないことだらけですが、やっていくうちにわかってくるものが多いので、「とにかくやる」これ以外にこの講義をうけるコツはないように感じます。
  • 最初の方は、レポートの分量と形式に慣れず講義を面倒くさく思うかもしれない。しかしながら、最終的にはレポートが書けるようになるし、レポートの点数も上がってくるので、最初の大変な期間を耐えることが必要だと感じた。
  • 先生からのフィードバックを参考にして自分なりに考えること。同じ授業を受けている人同士で話し合ってみること。レポートはなるべく早めに取り掛かるとよい。予習論文は何周も読むと何を書いたらいいか理解できると思う。
  • ・レポートには真摯に取り組むこと・講義内容やテーマに関する考察を怠らないこと
  • レポートをたくさん書き、どんなフィードバックが来ても、諦めずに堪える精神力を準備しておくことが必要である。
  • はじめはよく分からないフィードバックに少しイラっとすることもあるかもしれませんが、自分なりのリプライをきちんとするということが大切だと思います。リプライを通して、レポートを書くにあたって求められていることが分かってくるはずです。最後まで真面目に取り組めば、この先の大学生活でも役に立つ力が身に付きます。
  • 基本的に参加型なので、考えながら意見や考えをメモしておくとレポートが書きやすい。他人の意見をメモしておくと、考えを広げやすくレポートがはかどる。きちんとレポートを出して、最終課題に取り組めば単位どころかS評価も十分目指すことが出来ると思う。あと、何よりもレポートの基礎と要約、考察の基礎が身につく。
  • レポート提出と毎週長い予習論文を読むのはとても大変ですが、最後まで諦めず頑張ることです。
  • 授業の要約を書くためにある程度で良いのでノートをとっておくこと。考察は授業全体について行うよりは一部分に対して考察した方が良い。
  • 予習論文を読んだ後、自分で気になる所を調べて置くと授業を受けた時に一歩踏み込んだ意見を持つことができる。
  • 要約に関しては講義の内容そのものというより、自分が興味を持った事柄をかみ砕いてまとめるのがいいと思います。 体裁に関してはフォント、記載するべき情報など、ネットで調べると出てくるので調べてから提出するといいと思います。 また、この講義と合わせて社会学系の講義を受講すると、考察するときの手助けとなるのでおすすめです。
  • 先生が言ったことをこまめにメモすると、レポートを書きやすくなる。また、レポートを書く際には、学籍番号、氏名、学部・学科、日付は書くようにするとよい。
  • レポート課題は大変ですが授業は面白いので、大学の勉強を頑張りたいと思っているやる気のある人や根気強く取り組める人にはおすすめですが、提出物を期限に出す習慣が無い人ややる気のない人にはあまりおすすめできません。
  • 他の科目との兼ね合いで難しい部分もあると思うが、毎回のレポート作成だけは時間をかけてじっくりと取り組むべきだと思う。また(今年はオンライン授業で難しかったが)、高得点をとった友人のレポートを見せてもらうのも良いと思う。
  • 友人とフィードバックは共有すべき。何がダメなのかが一人でやるより早く理解することができる。気づけないままでいると、いつまでも減点が止まらない。(ビブリオバトルがもう少し早い段階で行われていたなら、もっと点数は上がっていたのだろうなと思う。)「何で?」という感情を大事にする。そこから考察を進めるのは楽しい。
  • レポートのフォントのサイズや種類を事細かに指摘されるので、確実に調べてこけないようにする方がよい。
  • レポートには必要最低限のことを書いて(日付、名前、学部専攻、題名)余白をしっかりとる。講義はメモをとりながらレポートを書く参考に。
  • 予習論文は早めに読んで、課題に取り組むこと。チャットに打ち込まれ学生の意見をよく見ること。
  • 講義を受けるコツとしては、必ずメモを取りながら講義を受けるべきである。また、考察など難しいが続けることが必要である。フィードバックに負けないことも重要であると思う。
  • まず何より「授業中にある程度レポートで言及する内容の見通し」を立てておくことが重要である。時間が経ってから何について書こうかと考えてしまうと、当時の学生たちの意見や先生の話など書くときに要素となり得るものを忘れてしまう可能性があるからだ。また、予習論文は思ったよりも考察内容がまとまらないことも多いので、早めに読み進めておいた方が良い。
  • 毎週出すレポート課題は大変ですが、終われば他の講義でのレポート課題をスムーズに取り組めます。
  • 講義で扱っている資料をよく読む
  • レポートの中身で点数を取れないのは仕方ないとして、文章量のバランスなど他の評価基準の点数確実に取れるように心がけていれば、評価Aはかたいと思う。実際、私は最初の頃それすらできてなくて、点数落としていたが、3回目くらいから心がけていた結果評価Aの得点までになった。評価Cとかでいいなら結構適当に書いて出しても、単位はとれると思う。