2021年度前期教養教育科目「若者と社会」アンケート自由記述

 2021年度前期の教養教育科目「若者と社会」において、本年度もまた講義期間終了後にアンケートへの回答をお願いしました。約100人の履修者(ほとんどが学部1年生)のうち27人にご回答頂きました。ありがとうございます。皆さんの後輩はこのアンケート結果を参考にしながら履修を進めることになります。
 90分間の講義では、最初の10分ほどを「おたよりコーナー」として匿名の皆さんからの近況報告などへコメントしました。その成否については以下のアンケート回答をご覧ください。次の60分ほどを講義としていますけれども、回答にもあるように担当教員による説明は控え目であるようです。ナゾですね。最後の20分ほどでレポート課題の一部に取り組みます。
 この講義では毎週、復習と予習を兼ねたA4一枚程度のレポート課題があります。講義時間中の最後の20分ほどに加えて、講義時間外のおよそ2~3時間を使って、その課題に取り組むことになっています。毎週1,200字ほどの文章執筆こそが皆さんの成長実感につながっているようです。

講義全体の感想

  • 講義を通し、普段の物事に対する見方が大きく変化した。レポートを書くスキルが大きく向上した。
  • 歴史や政治経済など、自分が高校の時までに学んでいない事柄も多く出てきて、内容が難しいこともあった。しかし、題材自体は若者、すなわち自分たちに関する事ばかりであるので、この授業内容がどのように自分たちに関係してくるのかについて考えながら授業を受けていると、全て理解することができなくても楽しむことができた。
  • 大変だったなあというのがいちばんの印象。この科目単体が大変という意味ではなく、各学部の専門授業の方で常時大量の課題を出されている中で、この量の予習論文を読みレポートを書く時間を教養科目に割くのは、それなりに大変だった。ただ、授業内容は楽しく、この授業で学んだことは他の授業でも役に立った。専門科目でも役に立った。それは、間違いない。
  • レポート課題を毎週出すのは大変でしたが、レポートを書くスピードが以前より速くなった気がするので良い鍛錬になったと思います。また、若者である我々が若者の問題視されている物事を見ることで、自分の場合はどうだろうか、こういった状況は自分にとっていいのか、悪いのか、と問題を分析するだけでなく自分に対して自問自答するような時間が増え、言葉では形容しがたいですが、精神的にひとまわり大きくなれたような気がします。
  • とにかくレポートが大変
  • どの講義テーマもとても興味深く、自分で”考える”ことが苦にならなくなりました。
  • 普段気に留めないようなことにも名称や社会学的な根拠があり興味深かったです。自信作なレポートが6点満点で返却されたときはとてもモチベが上がりました。
  • 興味深い内容を掘り下げてくれたため、めっちゃ面白かった!
  • 今まで考えたことのない視点から身近にある問題や現象を取り上げていて面白かった。
  • 自分、あるいは自分たちの姿を客観的に分析されるとこうなるのか、という衝撃があった。「オタク」の自分にとってはなんとなくサブカルチャーによった授業で面白かった。レポートはキツかったが、授業時間内に書く時間があるのでありがたかった。全学部全学科必修でもいいんじゃないかと思うような内容だった。
  • 私は頭が固いけれど、自分なりにはそれぞれの授業につながりがあったと感じ面白かった
  • 若者と社会の講義はレポートがとても大変でしたが、そのぶん力を付けることができる講義だったように感じました。
  • 現代の若者に関する話題を取り上げていることが多く、内容に親しみやすかった。レポート課題では、何度も先生にフィードバックで指摘を受けて大変だったり悔しかったりすることが多々あったけれど、そのおかげでレポートを書く際に自然と指摘された部分を意識できるようになった。また、採点が厳しいからこそ、満点をもらえたときに他の講義と比べ物にならないくらい達成感があった。
  • 若者という視点で考える社会について考えたので新鮮だった。
  • 基本的に講義は、先生が疑問を投げかけてくださることが多く、それをもとにテーマについて考えることができたので、目の付け所を学べたと思う。また、正解がないので自分でとにかく考えるということをあらゆる場面で教えてもらったと感じた。内容も身近なものから、大きく社会に関わるものまで取り上げられたので、興味深かった。レポートの書き方や漢字、ひらがなの使い分けなど、細かいところまで約4ヶ月間のうちに勉強できてよかった。
  • 友だち付き合いや恋愛など、身近なテーマについて興味をもって講義に臨むことができた。チャットで他の人の書き込みを見たり、おたよりコーナーを聞いたりするのが楽しかった。毎回のレポートは講義が進むにつれて書くのが難しくなっていった。頑張って書いたレポートが満点をもらえたときは嬉しかった。考察のなんたるかを学ぶことができた。
  • 自分に身近な事柄が取り上げられているため、興味をもちやすかった。毎回のレポートは確かに大変だったが、考察の仕方やレポートの書き方など得られたものはとても大きかった。
  • さまざまなテーマについて知り、考えることができました。他の講義とは少し違い、楽しかったです。
  • 若者に関連したタイムリーなことへ意見できたことがよかった。
  • 毎回のレポートは少し大変だったが、レポートの書き方を知ることができた講義だでした。講義内容も、私たちの身近なことに繋がる話題で面白かったです。
  • 講義時間がとてもちょうどよく、自分たちでいろいろと考えるので、とても楽しかったです。また、レポートを毎週提出するので、毎回の講義についてよく復習することができました。
  • レポートは本当に大変だったが、授業が大変楽しい。私が受講した前期の教養科目の中で、一番心に残るものであった。若者というくくりで様々な物事を考えるのはとても新鮮な視点で面白かった。様々な当たり前だと思っていたことが、時代によって変化してきたことなのだということを学ぶことができた。
  • 毎回毎回の講義は非常に興味深い内容でした。題材が若者であるため、身近な話題であり考えることも非常に楽しいです。またチャットで意見を書き込むときは、受講生の若者や社会に対する本音が聞けるので面白いです。考えることでわからないことが増え、多くのことに疑問をもてるようになりました。世界が広がります。レポートは正直大変で、最悪1週間この授業「若者と社会」のことを考えながら生活することになります。しかし、先生が毎回フィードバックを下さるため、「なんでそう思うのか」じっくりと試行する癖がつき、非常に内容の深いレポートが書けるようになります。また基礎的なレポートの書き方が身に付き、レポート1枚書くことも楽になりました。全体的に大変でしたが、それを上回る楽しさと興味、自分の成長達成感があるため、本当に受講してよかったと思っています。ありがとうございました。
  • 講義名が「若者と社会」なだけあって自分たちに関わりのある話しかしないので、授業を退屈だと思うことがない。毎時間のレポートも、最初は面倒くさいなと思っていたが次第にそう思わなくなり、A4一枚くらいなら何とも思わなくなった。また、毎回のようにフィードバックをしてくれる先生はなかなかいないので、自分が書いたレポートにコメントやスタンプを返してくれるのが嬉しい。
  • 若者についてこんなに深く考えることがなかったので、毎週とても楽しく講義を受けることができました。後半になるにつれて難しい内容も増えましたが、考える時間が増えて、有意義な学習ができたのではないかと思います。
  • 始めは毎週のレポートを仕上げるのに時間がかかった。しかし、レポートを毎週取り組むことで、レポートを書くことに抵抗感がなくなり、レポートに対する考えも変わった。また、レポートの評価点が満点となったときはとても嬉しく、次のレポートを書く際のモチベーションとなった。講義を受けて社会における若者は何なのか考えることができた。

 以下は担当教員からのお返事です。
 「オ、オタクじゃないもん(口笛を吹きながら落ち着かないない様子で片足を動かしたり、視線を合わさないようにしている)」
 「学生の皆さんも大変ですが、毎週全員に対してフィードバックを行う担当教員も(涙」
 「その会話の多くが「タメ口」で行われた講義内チャットが楽しかったようでよかったです」
 「LMSで準備されているいくつかの大学クイズなどへ誰も触れないのでさみしい」
 「A4一枚という表記が地味にいいよね(A41枚って書かない)」

この講義を受けるコツ

  • 「レポートを書く力を身に付けたい!」という気持ちをもって、臨むべし。
  • 先生が授業中に提示してくださる疑問点について考察することもありだが、授業中に自分で疑問に思ったことをメモしておき、それについて考察した方が、レポートを書く際にこんがらがらなくておすすめ。
  • すごく長い予習論文に対しては、次のように対処していた。内容ごとにまとめの段落を探しながらざっと読んで、発見したまとめの段落だけを拾ってまとめ、それを作者の意見とする。そして、その作者の意見と、作者の意見に対する自分の意見をレポートに書くといい。授業の内容は、先生が「〜を考えてみましょう」と生徒に投げかけて授業では深掘りしなかったことを、メモしておくといい。そこを中心に考えると、レポートをまとめやすくなる場合がある。
  • 私たちはただそこに寝転がっているだけのものにも名前をつけたがります。この講義のキーワードは名前を付けること、ネーミングだと思っています。
  • レポートガンバッてほしい
  • とにかく書く!これに尽きます。毎週フィードバックを返してくれる授業はなかなかないのでぜひ頑張ってください。
  • 考察を書くコツは、予習論文を批判的に読むことです。感覚としてはツッコミを入れながら読むといいです。どうしても書くことが思いつかない時でも何か書き始めてみてください。意外と書き始めてから書くことが思う浮かんできたりします。
  • とにかく続けること、メモをとり続けること
  • 講義内容は「自分たちを客観的に分析される」というのがふさわしく、大変面白い。教員の語りは問いかけてくるような形で、脱線話も飽きることがない。毎度のレポートは書く内容に困ることはあまりなく、むしろどうやってA4の1枚にまとめるか、どこを削るかが難しい。困ったとしても若者のことを題材にした内容なのだから、堂々と自分のことを書けばいい。(毎回のレポート6点×14回)+(最後のポートフォリオ16点)なので、13回までのレポートで67点を取っていた私は最後のレポートとポートフォリオは提出しなかった。単位だけあればいい、他教科の期末レポートがきついという人にとっては嬉しい救済。多分オタクの方が楽しめる授業。
  • 死なないことが大切だ。
  • 講義の最中はメモを取ることを忘れず、大切と感じたところやレポートの考察に使えると思ったところは必ず書いておくこと。
  • 講義中に先生の話を聞いたりチャットで意見を出し合うときに、面白いなと感じたり疑問に思ったりしたことはメモを取っておくことで、レポート課題にスムーズに取り組むことができる。レポートを書く際は、ひらがなで記載するべき言葉とそうでない言葉に気を付ける。また、「誰が?」や「つまり?」、「とは?」というフィードバックがくることが多いので、具体的に書くことを意識する。
  • 批判的に考えることでレポートが書きやすくなる。
  • 私個人とその他数名から聞いた話なので、全員に当てはまるとは限りません。最初は思ったよりレポート点がもらえて喜びます。それから点数がなかなか伸びません。6月くらいのレポートはテンション低めで書くことになります。それから最後にかけて点数が伸びます。要は、続けてみないと良さがわからないと思います。また、先生からのフィードバックを大切にするといいと思います。自分が今まで気がついていなかった部分をたくさん指摘されます。授業中は先生が言った疑問はメモしておくと、考察を考える手助けになります。
  • 考察を書くときは国語の教科書などにある評論文の書き方を真似してみるとよいです。講義が難しく、どうしてもレポートが書けないというときは、投げやりになってでもなにか書いて出せばなんとかなります。おたよりに色々なことを投稿してみるとおもしろいかもしれません。「こんなの絶対スルーされるだろ」と思うようなおたよりを投稿しても案外採用されます。
  • 講義中に疑問に思ったことは必ずメモしておくとレポートが書きやすい。また、先生からの指摘を想定しながら書くといいレポートが書けると思う。
  • ・メモを取ること・自分がどう思ったかを書き記しておくこと
  • レポートの形を作っておく
  • 講義中に思ったことや疑問をメモしておくとレポートが書きやすいです。
  • 「若者」とは何かあらためて考え、理解することがコツだと思います。
  • 授業や予習論文の考察では、学んだ内容が自分の身の周りにどう生かせるか、もしくはどのような形で当てはまるかを考えるといいと思う。
  • ・「レポート」→授業名、書いた日付、名前、学籍番号、所属学部学科、題名(順不同)などはしっかり書くことが大切。・授業中の先生の言葉は絶対にメモに残しておくべき。自分の思考のヒントにも、レポートを書く時のヒントにもなる。・他の受講生のチャットの意見も目を通しておくといい。・レポートには早めに取り掛かることが大切です。特に最初の授業の方は、1枚ならと油断してぎりぎりに書くと内容がスカスカになって後で苦労します。・コツをつかむと満点が狙えるようになってきます。ほんとに難しいですが、毎回の授業に真剣に向き合い、授業間の繋がりを意識して考えることが大切だと思います。・なんでかなと思ったときにネットを使えば大概の答えは出てきます。私も最初の方はやっていましたが、やめた方がいいと思います。(インターネット上の文献を根拠に挙げることはいいと思います、ここは誰かの考えをパクるという意味です。)自分で考えて、根拠のあるオリジナリティのある考察をするのが大切だと思いました。
  • 講義中疑問に思ったことはノートにメモをしておいて、考察でその疑問を考えるのがいいと思う。あとはチャットに書かれた他の履修生の意見もメモしておくといい。レポートを面倒くさいと思う時もあるだろうけど、ちゃんと書くことによって確実に力は身につくのでぜひ頑張ってほしい。5点だった時の「うわまたかよ、何で…」という何とも言えない感情と、6点だった時の「やっときた!」という達成感を味わってほしい。
  • 毎週のレポートは、最初は書き方もわからず、先生からのフィードバックも難しく苦戦していましたが、だんだんと書けるようになっている感覚があり楽しめました。どの科目もレポートは出るので、その書き方を学ぶことができてとてもよかった。だから、最初がだめでも考えることを続けてみるとだんだんできるようになるのではないかと思います。最後は、この「若者と社会」を履修して得られるものがあったなと思えます。履修して良かったです。
  • 高校生のときに取り組んだ国語の論説文を思い出してレポートに取り組んだ。論説文では「~と思う。」などと書かれていないと考えると、レポートにおいて不適切な表現を避けることができる。また、考察を書く上で自分の考えに至った根拠を論理的に説明できると比較的高い評価を受けることができる。

 以下は担当教員からのお返事です。
 「インターネットに回答は絶対に落ちていないよ!誰かの思考や行動をマネするのではなく、あなたじしんの存在意義を打ち出せるようにしよう!」
 「センター試験の国語の問題を思い出して、というレポート課題案内がツボにはまった学生が複数いたようですね」
 「なにかわけのわからない対象へ名前を付けることというのは、学問分野横断的に必要なことかも」
 「有名な論文執筆マニュアル本(?)には、「問題意識をもつにはどうしたらいいかを考えるより、問題意識を捏造する方法を考えよう」(p.56)って書いてある(新版 論文の教室 レポートから卒論まで (NHKブックス))」
 「疑問、イミフメイなことこそが考察につながるかもね」