ドイツ、スイス、イタリアのバス移動

 2026年夏、ヨーロッパで高速バスを利用した記録である。2回の乗車のいずれも omio という予約サイトを利用した。運賃の安い高速バスの使い勝手が良いというインターネットの情報を見かけたためである。ヨーロッパ内の移動は鉄道も便利で快適であるものの、為替の事情で相対的に運賃が高くなっていることと、ドイツ鉄道の評判が悪化していることを理由として避けることにした。なお、結局使わなかったものの、omioの初回利用サービスとして48時間のヨーロッパ域内e-sim無料チケットをもらうことができた。

(1)ミュンヘン → チューリッヒ
 ミュンヘンの乗車地はZentraler Omnibusbahnhof München (ZOB München, Central bus station Munich)である。ミュンヘン中央駅からSバーンで1駅先のHackerbrucke駅または徒歩で移動できる場所にある。私は中央駅からスーツケース1つを持って歩いたものの、特に大変なことはなかった。後から知ったことではあるが、このHacker橋というのは有名な歴史的建造物なので、よく見ておくべきであった。
 ZOBは地下に一般駐車場、1階にバスの乗降場、2階に商店がある。1階の乗降場には椅子が少なく、雨や風を遮る壁もあまりない。夏の時期は問題ないけれども、冬は厳しそうである。建物の外の中央駅側にも椅子はあるのだが、もちろん屋根はない。5分ほど歩いたオフィス街の喫煙所に椅子を見つけたので座ろうとしたところ、私有地であったらしく注意されてしまった。2階にはスーパーマーケット、カフェ、マクドナルド、アジア料理レストラン、ゲームセンター、Flixバスの受付があった。もしかすると、Flixバスで困り事が生じた場合にはこの受付で対応してもらえるかもしれない。昼食と飲み物を得るには十分なスーパーであった。寿司やSemmelはもちろん、キムチまで売られていた。ZOBの治安は特に問題を感じず、一般的なドイツの風景である。ただし、日中でもバスを待つ人以外の人通りはあまりないので、夜は少し怖いかもしれない。
 その前夜、宿泊中のホテルからZOBまで行く方法に悩んでいた。路線バスを2本または3本乗り継ぐというGoogleによる情報か、工事中で運休しているUバーンの代わりに用意されている代替バスで中央駅まで行くという前の晩に駅で得た情報のどちらかを選ぶかという問題である。さまざまな事情により後者を選んだものの*1、路線バスを乗り継いだほうがHacker橋を楽しめたかもしれない。
 バスはFlix社のものであり、昼前にZOBを出発して、途中の乗降場はなく約4時間で目的地であるチューリッヒ空港(チューリッヒ中央駅の1つ手前のバス停)へ着く予定であった。ZOBの電光掲示板で10分ほど遅延することが示されていた。Flixのバスはオンラインでリアルタイムの所在地がわかるようになっていて、遅れてくるバスの場所を地図上でじっと見つめていた。実際には20分の遅延でZOBに現れた。後日、現地の小学生に尋ねてみたら「知ってる!あの緑のバス!」と答えてもらった、とても目立つ緑色のバスである。遅れてしまうのは仕方のないことであり、なぜならこのバスの出発地はポーランドのウクライナ国境近くの街であるプシェムィシルであり、定刻であれば32時間かけてパリに向かうからである。その途中区間の乗車であるため、多少の不便は我慢するべきなのだろう。
 ZOBでは1階にあるお手洗いを利用することができた。現金かクレジットカードで支払うことができて、代金は1ユーロである。そのため、バス車内ではお手洗いを使わなかった。お手洗いの状態に問題があるという情報もあるものの、ZOBで乗客が入れ替わる20分ほどの時間内で、運転手さんがお手洗いの掃除をしていた。特に問題はないのだろう。座席は2列×2列であり、シートピッチは日本の高速バスよりも少し広かった。香水の強い匂いにまとわれるようなこともなく、ちょうど4時間、ノンストップでチューリッヒ空港に到着した。預けていたスーツケースも問題なく返却された。預けるときは運転手さんの交代要員の方にお任せできたものの、返却のときは自ら荷物入れに半身を入れて取り出す方法だった。バスの乗降場は空港の入口正面であり、トラムへの乗り換えも段差がまったくなく便利である。
 学部生の頃、ほぼ同じ経路を1週間かけてRegionalBahnで移動したことがあった。ミュンヘンからボーデン湖沿いにリンダウ、フリードリヒスハーフェン、ユーバーリンゲン、コンスタンツ、そして、チューリッヒである。ユーバーリンゲンで同行者が財布を見失ったことなど懐かしい思い出である。今回はアウトバーン96号線を高速で移動してしまった。途中、国境管理所があって、車線が狭くなる箇所があったけれども、もちろん今はパスポートのチェックはない。2008年12月からスイスもシェンゲン圏になっている。平日に給料の高いスイスで働き、週末にドイツに帰る人もいるとのことであった。
 バスの運賃は19.48ユーロであった。安い!

(2)チューリッヒ → ミラノ
 チューリッヒの乗車地はCarparkplatz Sihlquai(Zürich, Sihlquai Bus Terminal)である。「自動車公園広場」の名のとおり、単なる駐車場である。そして、Sihlquaiが読めない。フランス語からの借用語であるらしい。なぜここだけフランス語なのか、現地の知人もわからないと言っていた。チューリッヒ中央駅のすぐ近くである。狭い待合室はある一方で、飲食店はない(飲食や買い物のためには中央駅へ行く必要があると思っていたものの、今地図を確認したところ近くにスタバを見つけてしまった、ごめんなさい)。Flixでもない、私が今回乗車するREGIOJET社でもない、別の高速バスの受付はあった。
 乗車予定のバスは朝にチューリッヒを出発して、お昼過ぎにミラノのAutostazione Lampugnano(Lampugnano bus station)に到着するものである。やはり長距離を移動するバスの途中区間を利用するものであり、始発地であるプラハを深夜に出発して、14時間かけてミラノへ向かう便であった(終着地がジェノバの場合もある模様)。そのため、遅延する可能性も想定したものの、20分、30分経過してもバスが見えない。バスの到着を知らせる電子掲示板はあるものの、REGIOJETはその対象外のようである。Flixとは異なりREGIOJETはオンラインでバスの現在地を確認することもできない。アプリで連絡をしてみても「返金を受け付けます」という自動返信をもらうだけである。バスを待っている人に対して一人一人声をかけ始めてみたところ、10人目くらいで同じ便に乗る学生を見つけることができた。別に見つけたからといって事態は良くなるわけではないものの、なぜか安心してしまう。諦めて返金を申し出て、鉄道での移動へ切り替えようと決心したところ、ちょうどバスがやってきた。45分の遅延であった。
 バスは2階建てである。座席番号はひじ掛けの下に張り付けてあるので気を付けてほしい。自らの座席を探そうとして、私だけではなく他の乗客も視線が宙に浮いたままになってしまう。バス車内そのものは快適であった。私がいた1階の座席は1列×2列であり、幸運なことに1列のほうが指定されていた。2階のことはわからない。2階へ上がる階段の下には無料コーヒーマシンが備え付けられていて、エスプレッソ、アメリカンコーヒー、カプチーノ、チョコレートコーヒーが飲み放題である。座席には飛行機のような個人モニターがついていて、映画、音楽、ゲームなどを楽しめるようであった。なお、私は車酔いをするのでほとんど使わなかった。お手洗いは日本の高速バスと同程度の水準であった。念のため鞄に忍ばせてあった紙を使う必要はなかった(ウェットティッシュは使う)。
 ミラノまではノンストップではなく、コモ湖沿いの景勝地の駅や町で乗降を繰り返す。定刻であれば約4時間30分かけて到着するはずであった。しかし、夏の観光シーズンのためか途中で渋滞に巻き込まれてしまい、6時間ほどかかってしまった。長時間の移動中、この区間を鉄道で移動した経験を思い出していた。そのときもシェンゲン圏になる以前のことであり、当然のことながら車内検札があった。旅券にICチップが導入されてすぐの時期であり、珍しいパスポートがあると聞きつけて集まってきた担当官から妙に面白がられたのであった。
 最後の問題は到着地であるミラノのAutostazione Lampugnano(アウトスタチオーネ ランプニャーノ)である。ミラノに住んでいた知人からは、あまり長く留まるような場所ではないと繰り返し注意を受けていた。建物は殺風景であり、バスに乗り降りすることを目的としているわけではなさそうな人もいるように見える。おそらく夜は相当の警戒が必要になると思われる。タバッキ、バールのある建物の奥にあるメトロの入口へ足早に向かい、どうしても隙のできてしまう券売機での切符購入も避けて、クレジットカードのタッチ決済で地下鉄構内に入ることにした。地下鉄車内では複数名で巡回する警察官を見かけるとともに、乗降口には立たない、スマホは使わない、たとえ背中にケチャップをかけられても平然を装うことにしていた(そうはいっても国際的観光都市の一つなので、観光客はスマホを手に持って調べ物をしている)。
 バスの運賃は23.90ユーロであった。安い!


コモ湖(たぶん)

*1:ちょうどその前日のSバーン乗車中、同じく工事中のために森の中の小さな駅で代替バスへ乗り換えた経験をしていて、こういう場合にはドイツ流の案内に従うほうが楽であるという判断にもよる。恥ずかしいことに辿り着いた先の駅名がわからず、拙い言葉でお年寄りに質問をして教えてもらったのであった。

University Education Administrator(UEA)についての混乱

 2026年2月に刊行した 『大学における新しい専門職という仕事: 何を思い、何に悩み、どのように働いているのか』 では、さまざまな職種を紹介した。そのうちの一つがUniversity Education Administrator(UEA)であった。本書には収録していないものの、2章で扱ったアンケート調査の回答では、同じ職種であっても大学教員として雇用されている場合、事務職員として雇用されている場合、そのどちらにも属さない特別職として雇用されている場合があった。たとえば、Institutional Research(IR)の業務を講義や研究も行っている行う教員として担うケースと、教務関係や評価関係の部局の事務職員として担うケースのそれぞれがある。キャリア教育についても教員として正課の授業を含めて担うケースと、キャリアセンターの事務職員として正課外のプログラムや個人面談などを担うケースがある。個々の大学それぞれのお考えがあって「新しい専門職」の雇用形態を決めているのだろう。そこに優劣はまったくない。
 一方で、心配となるケースもある。それは同一の大学において大学教員と事務職員が同じ「職名」を使っていて、しかも、その職の公募が同時に行われている場合である。2026年9月15日、秋田大学が以下の職種に関する公募を同時に公開した。

  • 准教授又は講師又は助教の公募(UEA(University Education Administrator)・先進教育支援コーディネーター)
  • ユニバーシティ・エデュケーション・アドミニストレーター(教育企画担当)
  • ユニバーシティ・エデュケーション・アドミニストレーター(先進教育支援担当)
  • ユニバーシティ・エデュケーション・アドミニストレーター(教育連携担当)

英語と日本語で表記は分かれているものの、いずれもUEAの公募である。しかし、准教授又は講師又は助教の公募と、下3点のユニバーシティ・エデュケーション・アドミニストレーターは雇用形態が異なるようである。

准教授又は講師又は助教の公募(UEA(University Education Administrator)・先進教育支援コーディネーター)
(画像は科学技術振興機構 JREC-IN Portalによる。2026年9月16日確認。)

応募に必要な学歴・学位は「修士」であり、国立大学設置の「大学教育センター」系の公募でよく示される経験が必要とされている。契約期間は5年、テニュアトラック以外、任期限りであり再任は想定されていない。給与・社会保険も任期付センター教員公募の一般的な内容である。
 他方で、カタカナで示されている職種については次のとおりである。

ユニバーシティ・エデュケーション・アドミニストレーター(教育企画担当)(その他の2点は省略)
(画像出所等同上)

応募に必要な学歴・学位は「学士」であり、事務職員の募集でよく示される経験(たとえば、基本的なPC操作(Word、Excel)ができる者)が必要とされている。契約期間は3年、テニュアトラック以外、任期限りであり再任は想定されていない。給与については上記の准教授又は…とは異なるものであり、社会保険は一般的な内容での加入となっている。
 応募方法として掲載されている提出するべき書類についても、前者は教員仕様であり後者は事務職員仕様である。学内で同じ職名を名乗りながら実は雇用形態が異なることによる問題は生じないだろうか。この公募情報の問題について当方へ連絡して頂いたA氏は、(1)応募できない条件として職員ポストのほうに「1)禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者、2)懲戒解雇又は免職を受け、当該解雇又は免職の日から2年を経過しない者」があるにもかかわらず、教員ポストのほうにはそれがない理由の謎、(2)教員ポストのほうに「スタートアップ研究費…」の記載があるものの、これが正確かどうかわからないこと、を指摘している。特に(2)については「仕事内容・職務内容」の説明において「研究」の記載がないためである。確かに、二宮もある大学へ内定を得た後になって「実は遂行中の科研費のエフォートを設定できない」ということを知らされた経験がある(二宮のケースは予算出所の制約のためであり、その後に学内外の関係者との紆余曲折を経て科研費分のエフォートでの研究時間が認められた)。研究遂行に関する記載が不十分であることによるトラブルが生じることもあるのだ。今回の公募においてはそのような誤りはないことを願っている。さらに、(3)JREC-INの問題として、求人フォーマットの最上部の 「研究分野」という言葉が「新しい専門職」の公募では曲者であって、「これまでこういう研究分野で研究をやってきた人を募集します」という意味なのか、「採用後はこういう研究分野の研究を進めてください」という意味なのかが分かりにくいというものである。「新しい専門職」では長い間研究を続けてきた場合であっても、就業時間内の研究が禁止されることもある。
 結論は、「新しい専門職」の公募においては、その文章を注意深く推敲するべきということである。公募の説明文と仕事内容が異なっていたという事例は『大学における新しい専門職という仕事』の本文でも紹介しているとおりである。なお、あまりにも深刻なケースについては紹介できていない。

労働推計に依拠した教育政策やトランジションは計画通りに進むのか?―経済産業省「2040年の就業構造推計(改訂版)」の話題に関連して―

 経済産業省が発した「2040年の就業構造推計(改訂版)」が話題になっている。大学・大学院卒の文系人材約80万人が余剰になるという推計が行われていることから、文系の学部・研究科を理系へ転換する、つまり、事務職を担うような文系進学者を減らしたうえでAIなどのテクノロジーに強い理系の進学者を増やす必要があると主張されているのである。
 こうした主張は納得できる側面もあるものの、2つの点で難問が残されている。第1に児童、生徒の「数学離れ」「理科嫌い」の問題である。実際に大学受験を行う高校生の時点で、すでに多くの生徒が数学や理科を嫌いになっている。おそらく、小学生のときに算数や理科を楽しいと思い、将来の進路としてなんとなく理系を考えるような施策も必要であろう。いわゆる文化資本の問題でもあるのだけれども、家庭内で理系的なことがらに触れる機会も重要であるはずだが、現代では自然観察、昆虫採集、市販の理科実験キットの利用などはあまり一般的ではなくなってしまっているかもしれない(なお、二宮は学研の「学習」「科学」を買ってもらえない家庭育ちだった…)。第2に、政府による将来予測を「当たる」と信じて教育政策を構想・実施することについてであり、このブログエントリで主に検討したいことである。ここでは2つの事例を紹介しておく。まず、2000年代における大学院生の余剰についてである。

 現在の博士号取得者の増加が生じるきっかけは、1988年に大学審議会から発表された答申「大学院制度の弾力化について」に遡ることができる。(略)大学院に対する拡充政策が進められることになったのだが、これは産業構造の変化や経済のグローバル化にともない、企業から独立した自律的な人材で、高度かつ専門的な知識で複雑な問題に対処できる高度専門職業人の養成が求められたことがその背景としてある。(略)これに加えて80年代に対日貿易で赤字を抱えていたアメリカからの「基礎研究ただ乗り」批判に対して、科学技術研究費を拡大する必要があったことも背景としてあったようである。
(略)
1996年7月に1996年から2000年までの5年間の科学技術政策を定めた、第一期科学技術基本計画が策定された。その中に盛り込まれた「ポストドクター等1万人支援計画」の実施により、1999年には支援されるポスドクは1万人を突破し、その目標は達成されることになった。
しかしすぐに増加した博士とポスドクの供給過剰が問題として生じることになる。
133-134頁
安部保海、2011、「博士号取得者のキャリアパス及びポスドク問題の現状」広島大学高等教育研究開発センター『知識基盤社会と大学・大学院改革』

政府としては産業界の意向を受けつつ大学院生を増やしたものの、実際には大学院生に対する労働需要はあまり高くなるいものではなかった。その結果、「ポスドクが行き場のない博士の受け皿として拡大」(安倍、同上)されることになる。

分野別ポスドク数の推移(順に2004年度実績 2006年度実績 2008年度実績)
ライフサイエンス 6,042 6,459 6,844
情報通信 1,057 1,282 1,256
環境 794 825 883
ナノテクノロジー・材料 2,099 1,888 1,540
エネルギー 527 409 412
製造技術 248 455 278
社会基盤 476 482 541
フロンティア 441 569 611
人文・社会科学 1,218 1,589 2,474
その他の分野 1,715 2,038 2,574
分野不明 209 398 523
152頁 
安倍、同上(もとの出所は、科学技術政策研究所NISTEP、2010、調査資料 No. 182)

特に注目されるのはライフサイエンス、すなわち、生命科学分野である。バイオ分野、農学分野として知られているかもしれない。1990年代以降脚光を浴びた分野であるものの、企業による採用は必ずしも十分には増えることはなかった。人文・社会科学と同様に大学教員の職も限られていることから、ポスドクに留まることが多かったのだろう。たとえば、大手企業の集合体である経営者団体に総論として尋ねれば「ライフサイエンスも人文・社会科学も、高度専門職業人として大いに採用したい」と回答する一方で、個別企業からすれば不況下のこともあり当然のように必要となる労働者しか採用しない。政府による将来予測を「当たる」と見込んで大学院生を増やした結果、分野によっては余剰が生じた事例である(個人的には、二宮が通っていた小学校の一つは農村地域にあり、農家の友だちが「これからはバイオの時代だ!」という宣伝のもと農家を継ぐわけではないけれども農学部に進学したことや、西日本の大学に勤務して当方の縁故を使って東京のライフサイエンス系企業を手当たり次第に訪問して求人開拓をしたことを思い出すのである)。
 次の事例は、1960年代から70年代にかけての職業高校における「小学科の多様化」である。これについて関心のある方は少ないはずなので、詳細についてはこのエントリの最後に山田(2019)を紹介することにする。端的に言えば、現代では専門高校と呼ばれる職業教育を(も)行う高校の学科を産業界の意向を受けて細分化しようとする政策である。工業科ではなく機械科、電気科、自動車科など、商業科ではなく、経理科、貿易科、秘書科などとする構想である。一般には高校多様化政策と呼ばれるものであり、産業の要請に合わせて学科を再編する政策である。しかし、この政策もまた「成功」したとは言えないものであった。実際には必ずしも多くの学科が細分化されたわけではなく、工業科は工業科のまま、商業科は商業科のままであった。確かに1960年代前半には一部の企業にとって意義を有する細分化であったものの、当時の圧倒的な労働力不足の事情はそのような専門分野への特化を無効とする。どのような高校を出ていても若年労働者は歓迎されつつ、他方、労働者の能力は出身学科ではなく出身高校の偏差値によって見積もられるようになっていく。何を専門的に学んだかではなく、どのような難易度の学校を卒業したのかが重視されるようになる。教育学で言う多元的能力主義観から一元的能力主義観への移行が生じたのであった。つまり、産業界の事情を汲んだ政府による将来予測を「当たる」とみなして職業高校の細分化を行おうとしたものの、結局のところ産業界じたいがわずか数年でその政策を不要とみなすようになった事例である。その後、1970年代には国民・市民の間で普通科の人気が高まり、1990年代には普通科と専門科の両者の要素をもつ総合学科も人気となっていく。
 ところで、この高校多様化政策は教育学者から厳しく否定されていた。近代国民国家の政府からすれば、将来の労働力推計から逆算して学校数、教員数、カリキュラムを構想することは教育政策のあり方の一つである。社会主義国ではなく資本主義国であってもそうである。特に近代化の遅れた、食い扶持を確保済みの貴族を対象とするような古典や伝統文化を重視する学校をあまり必要としない、家庭で受け継がれるような自営業主の少ない国家では将来の産業の担い手として児童・生徒をみなすことがある。しかし、このことは教育は産業のためにあるものではなく、国家のためにあるものでもないという立場である教育学者からは認められるものではない。教育は児童、生徒のためにあるもので、それは政府の思考とは相容れないとされる。他方で、教育社会学という分野においては、積極的に労働力と教育政策を結び付ける研究(教育計画論)も行われてきた。現代では、その政策研究の主流は教育経済学に移り変わっているであろう。こうした論点は今の高等教育政策にも受け継がれている。(高等)教育は何のために、誰のための存在するのか?
 さて、以上2点の事例をふまえたうえでの本題である。ほんとうは経済産業省「2040年の就業構造推計(改訂版)」を対象とした検討をしたいものの、ポンコツの二宮はその手段をもっていない。そこで、その代わりとして過去の別の労働力推計が「当たり」であったかどうかを確認してみたい。対象とするのは、内閣府のウェブサイトに掲載されている、デフレ脱却等経済状況検討会議で枝野幸男経済産大臣から提出された、平成24年4月27付経済産業省「2020年の就業構造の将来予測」である。

https://www5.cao.go.jp/keizai1/deflation/2012/0427_5_keisan.pdf
資料5 2020年の就業構造の将来予測について

この推計によると、まず、「医療介護(公的保険)、対事業所サービス(新しいエネルギー産業、人材育成業、デザイン設計業、専門サービス業等)、対個人サービス(ヘルスケア、クリエイティブ等)で各300万人程度、合計で約1,000万人規模の就業者数の増加が必要」とされる。後で見ることになる統計では「医療介護」「ヘルスケア」「クリエイティブ」の需給状況を確認できる。次に、「同じ産業内においても、生産・労務工程から、専門・技術職、事務職、サービス職等への約200万人規模の職種転換が必要」であり、「社会人の「学び直し」機会の創出等が必要」とされる。製造業、非製造業ともに「生産工程・労務作業者」「販売従事者」が過剰であり、「事務従事者」が不足するという。また、製造業では「専門的・職業従事者」、非製造業では「管理的職業従事者」と「サービス職従事者」が不足するという。
 まとめて言えば、経済産業省が2012年の時点で予測した2020年の未来においては、

〈不足〉
「医療介護」「ヘルスケア」「クリエイティブ」「事務従事者」「専門的・職業従事者」「管理的職業従事者」「サービス職従事者」

〈過剰〉
「生産工程・労務作業者」「販売従事者」

ということになる。
 それでは、検証してみよう。ただし、2020年は新型コロナウイルスによる社会的な混乱が生じた時期であるため、検証の時期を1年早めて2019年とする。まず、内閣府による企業を対象とした調査から、大まかな傾向を掴んでみよう。令和元年度(2019年度)「年次経済財政報告(経済財政政策担当大臣報告)―「令和」新時代の日本経済―」では、次のような結果が示されている。

https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je19/h06_hz010303.html
第1-3-3図 人手不足の現状

職種別の人手不足感
事務職:適性(約6割)、やや不足(約2割5分)
専門・技術職:やや不足(約4割5分)、不足(約2割5分)
営業販売職:やや不足(約4割5分)、適性(約3割5分)

「専門的・職業従事者」が不足するという予測は「当たり」のように見える一方で、「事務従事者」が不足することや「販売職」が過剰であるという予測は「ハズレ」のようである。
 次に、もう少し細かい厚生労働大臣「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」のデータを確認する。参考までに平成26年(2014年)のデータも付す。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1.html
一般職業紹介状況(職業安定業務統計)
第11表(平成23年改定) 職業別有効求人倍率(パートタイムを除く常用)

有効求人倍率(パートタイムを除く常用)(順に、平成26年(2014年)計 令和元年(2019年)計)
保健師、助産師、看護師 2.90 2.46
医療技術者 2.71 3.11
介護サービスの職業 1.73 3.59
保健医療サービスの職業 1.45 3.05
美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者 0.36 0.41
専門的・技術的職業(上記の保健師等、医療技術、美術家等を含む) 1.61 2.23
管理的職業 0.95 1.78
サービスの職業(上記の介護、保健医療を含む) 1.73 3.59


確かに、2019年には美術家等を除いてそれぞれの職業で人手不足が生じている様子がよくわかる。経済産業省の予測は一部の例外を除いて「当たり」である。しかしながら、もう一方の過剰になると予測されていた職業を見ると、経済産業省の主張はあやふやなものとなる。

有効求人倍率(パートタイムを除く常用)(順に、平成26年(2014年)計 令和元年(2019年)計)
生産工程の職業 0.93 1.73
建設・採掘の職業 2.96 5.61
販売の職業 1.06 2.04

2019年の時点で確かに医療サービスに比べればその数値は低いものの、「生産工程・労務作業者」「販売従事者」も過剰ではなく不足しているのである。さらに詳細に見ると、2019年「金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断の職業」の倍率は2.98、「機械整備・修理の職業」の倍率は4.06、「建設躯体工事の職業」の倍率は11.47である。経済産業省の推計は「ハズレ」である。リカレント教育によって生産工程従事者をデザイナーにすればよいということではない。つまり、1960年代の高卒労働者の事例と同じように、多くの産業で人手不足となっていて、そのことは任意の産業を優先するという強い政策的な意志(たとえば、建設業ではなく医療サービスの従事者を増やすことを優先する)を伴わない限り、教育政策では対応できないということになる。
 なお、これらのデータを見やすい図にしたものがマイナビから提供されている。下記のパワーポイントを参照されたい。

https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2020/03/chuto-souktu-report2020-2019jisseki.pdf
中途採用・転職 総括レポート2020年版(2019年実績)株式会社マイナビ社長室 HRリサーチ部
1-4.職種別有効求人倍率

 経済産業省による2020年の未来に対する2012年時点の推計は確かに一部は「当たり」であったものの、もう一部は「ハズレ」であった。このことから、将来の労働力推計から逆算して大学・大学院の学部・研究科やカリキュラムを策定することに不安を覚えないだろうか。2040年の時点で、仮に2026年の推計に誤りがあったことが判明したとしても、誰も責任を取ることはできないだろう。とりわけ、「メンバーシップ型雇用」が依然として強い日本においては、人手不足が生じた際に、求職者が身に付けた具体的な知識・技術(技能)をあまり重視せず、一緒に働けることができそうな仲間を学歴・学校歴を能力の代替指標として採用する傾向がある。実はだからこそ、いかなる学部・研究科のスクラップ&ビルドを行ったとしても、若年労働者のトランジションに影響を与えないという解釈もあるかもしれない。文系事務職不要論がインターネットを駆け巡る2026年の時点で、そんなことをぼんやりと思案しているのである。これって論文にならないかな(問いが曖昧で、論拠も弱いので難しい)。

追記:1960年代から始まる職業高校における「小学科の多様化」構想については、山田宏、2019、「1960年代後半の職業高校における小学科の多様化—政策をめぐる言説と多様化の実態—」『産業教育学研究』49 (1)、11-18で詳しく検討されている。文部省が産業界や高校の現場の状況を見ながら多様な小学科を構想したものの、すぐにその構想は撤回されたというものである。同構想を非難していた教育学者にとっては肩すかしをくらうものであったが、こうした職業に対して役立つ教育の是非やあり方についてはその後も教育学、教育社会学において近代国民国家のあり方の論点の一つとなり続けているものである。なお、二宮は「すぐに役立つ知識はすぐに役立たなくなる」という見解に対して批判的であり、三角函数、簿記、英語などはすぐに役立つしとりあえず今も役立っていると評価している。

追記の追記:二宮は学研の「科学」と「学習」を買ってもらえなかったので、クラスメイトの「おさがり」で楽しんでた。「科学」の実験キットは使用済み…。

2026年度前期教養教育科目「若者と社会」アンケート自由記述(無記名)

 2026年度前期教養教育科目「若者と社会」において、履修した学生に対して本講義独自のアンケートへの回答(無記名)をお願いしました。昨年度と同様に約200名の履修者のうち約半数が記入した自由記述のすべてを紹介します。

 昨年度はこちら。
sakuranomori.hatenablog.com

私(二宮)が特に興味深く読んだ部分を太字・下線で示しています。

講義全体の感想をお書きください。

  • 毎週の課題で大学のレポートの書き方や、文字数の稼ぎ方を学べたので履修してよかったと思う。〔二宮コメント:学生の悩みの一つは「書けない」ことですけれども、それを克服する簡単な方法がありますね〕
  • 色々なことを聞けて良かった。レポートの量も練習としては丁度よい。授業も面白くて、後輩達にも薦めたい。
  • 想像以上に楽しかった。
  • 今までの人生でそこまで深く考えてこなかったことを学ぶことができて面白かった
  • 最初はマイクを意地でも使わない先生だという印象が強かったが、結局は優しいし、学生が自分から疑問を抱けるようにサポートしてくれている。〔二宮コメント:大学教職員の皆さま、NITの淡水サワガニ式教授法ですね〕
  • 面白かった。
  • 若者について様々な観点から学ことができて楽しかった。
  • 若者について多様な視点から学ぶことができ、大変深い学びにつながった。
  • 大学の講義の中で一番面白い講義だった。グループワークを行った際に、違う学部の人たちと交流したことがとても良い経験となった。レポートの書き方が講義前は知らなかったが、講義前レポートを書くにつれて書き方を学ぶことができてよかった。〔二宮コメント:シラバスには書かない目的として、異なる学部学科の学生の考え方を知るというものがあります〕
  • 恋愛や自傷行為など自分の身近にあるテーマが多く、親近感がわく講義であった。ほぼ単位が取れるので、少し頑張って最後まで受けることをお勧めする。〔二宮コメント:単位取得の容易さについては他の意見もあるはずです〕
  • 毎授業非常に面白く、聞いていて飽きないと感じました。レポート提出が少し難しかったです。また、グループワークもとても面白かったです。他学科の人と話せる良い機会なので積極的に取り入れるべきだと思います。
  • 講義にもあるように若者について語られていたので親近感がありとても興味深かった
  • 15回の講義を受けて今までの常識について深く考えることができて世界の見方が変わったと思う。僕は履修登録で抽選全落ちして仕方なく水曜日の授業を入れて、友達は水曜全休で劣等感を感じていたが、アクティビティとかで授業がとても楽しかったので水曜日のモチベーションになった。抽選全落ちしてよかったと思った。〔二宮コメント:劣等感、おそらく別のさらに適切な感情を示す言葉があるでしょう〕
  • 先生の話がとても面白かった。毎週、課題として出されるレポートは大変ではあるが、書いていくごとに他の授業のレポート作成が苦に感じなくなる。
  • 若者という身近な話題の社会問題について知れた。大人になってからは若者や教育についての問題意識が薄くなりがちなのでここで考えることができるのはいい機会だった。〔二宮コメント:「知れた」はやめましょう〕
  • 講義全体を通して、義務教育の中で経験する集団の中で起こる行動や大学生に関係する就職や宗教勧誘について学ぶことができた。また、この授業を通してレポートの書き方について学ぶことができた。
  • 二宮先生の話を聞くのが楽しかった。
  • 毎週のレポートは大変だったが、若者と社会の授業のおかげで本来は書き方を教えてもらう機会がないレポートの書き方を知ることができて、この授業を選択してよかったと感じた。
  • 毎日のレポート課題は少々大変だが、それ以上に講義が楽しいので問題ないと思う。
  • 今を生きる私たち若者にとって、非常に興味深く、もっと考えなければならない内容が多くありました。また、毎回のレポート課題は大変でしたが、失礼のない適切なレポートを書く能力が身につきました。
  • 身近な話題が多く聞いていて興味を持てる内容の講義でした。
  • 回を重ねるにつれどんどん講義が楽しみになっていった。
  • レポートが毎回課されるのは、教養科目にしてはなかなか重かった。A4用紙1枚なので簡単に思えるが、逆に文章を削る必要があるので、難しい。ただ、話される話題としては身近なもので、教授の話も面白いので、それは良かった。
  • 毎回のレポートは大変だったが、レポートの書き方を学ぶことができ、とても役に立った。
  • 学生などの若者にとって身近でとても面白い社会学を聞くことができた。こんな人はこれをやりがちということを知れて面白かった。
  • 若者と社会について、様々な角度からの学びを通して、毎回の要約と考察を書くことにより、要約する能力、事実に基づいた考察を書く力が身についた。
  • 若者についての授業ではなく、レポートの書き方を学ぶ授業だと知ったときは驚いた。〔二宮コメント:いいえ、若者についての授業です〕
  • 講義内容は聞いていて面白いものが多かった。また、講義の合間で自分の実体験をグーグルフォームで答える場では他の人の意見や経験が聞けて面白かった。
  • 日常生活のちょっとした疑問を細かいところまで深く掘り下げられていて、非常に興味深い授業でした。個人的には「自傷行為」の単元でリストカットは自殺しようと思ってしているわけではないということに驚きました。〔二宮コメント:教育社会学関係の皆さま、故T先生の研究成果ですね〕
  • レポートがきつかった。
  • 若者と社会という、一見すると漠然とした難しそうな講義のように思っていたが、一回一回の講義はよく噛み砕かれていて、その内容は、私もたまに考えるほど身近なものだった。若者という立場から、先生の話している内容をどう捉えるか人によって違っていることも面白かった。アクティビティでは、みんながどのように過ごしていたかがわかった面白かった。このような活動は他の講義にはないので非常に良かった。総合科目群ということもあり、一コマくらい仕方なく受けるかという気分でこの講義をとったつもりが、非常に楽しめて興味深く、もっと知りたいと思えるような講義だった。
  • この講義はレポートの書き方を重視する大学生初年度にとってはとても有意義な講義でした。講義の話も、共感できる部分が多く、当たり前に感じる社会の流れに疑いを持つことで、視点が広まりました。〔二宮コメント:実は授業内ではほとんどレポートの書き方を扱っていませんよね〕
  • 若者に関する社会学というのは、こんなにたくさんの要素があるんだと感動したし、とても面白かった。自傷行為、恋愛、カルト宗教、キャリアデザインなどについては学生たちが触れやすい内容であったのに対して、哲学や心理学などの少し難しい概念や用語もたくさん出てきて、理解をするのが難しいこともあったが、やりがいがあった。各回、いつも内容が多いので、「面白いな、もっと知りたいな」と思う場面もたくさんあった。でも自分で本を読んでさらに深めようと思うのはすぐには億劫でなかなかできないが、15回の授業を通して社会学的な見方・考え方は確実に(少しは)身についていると思うし、あとから生活の中で実感するのだろうなと思う。授業内で紹介された本もどれも興味深く、『族の系譜学』(難波功士、2007、青弓社)を購入したり、他の本も欲しいものリストに入れたので、これから気になったときにまた読むことになると思う。これからも、身に付けた考え方を生かして考え続けたい。〔二宮コメント:紹介された書籍を読んでみるのはとてもよいことです!〕
  • それぞれの講義で出てきた観点が繋がっているのが面白かったです。考察のし甲斐がありました。〔二宮コメント:毎回の授業内容はすべて繋がっていましたね〕
  • 自分の身近なことについての学びばかりだったため大変楽しく講義を受けることができた。
  • みんなの考えたことが発表されるからとても面白いと思った、今まで自分が考えていたことが覆されることが多く、社会の仕組みや構造の裏側が見れてとても楽しかった。
  • 毎回の講義レポートの作成は大変だったが、講義内で行われるアクティビティや教授の問いかけが非常に面白かった。内容に関しても、答えが出ない問いに対して深く追求するものだったため、やりがいがあった。本講義を受講してよかった。一日の楽しみであった。
  • 毎講義とても面白い内容で、楽しかったです。レポートが毎回課されるため、忘れてしまったり負担に感じることもありましたが、これからの大学生生活を過ごす上で必ずレポートを提出をすると言う習慣は有意義なものだったと今では感じています。ぜひ後輩にもこの科目の履修をおすすめしたいと思います。
  • この講義を通して学んだことは、若者として生きる上で必要な知識に加え、レポートの書き方(書くべきことやルール、字数の稼ぎ方など)も学ぶことができました。本当に良い経験になったと思います。もしこの講義を履修していなかったら、カルトなどの存在にも気が付けていなかっただろうし、このようなトラブルを未然に避けるための知識も多く含まれていたのです。今度、この講義を受ける人にもこの知識が得られることを願っています。
  • 他にはない授業形式で面白かったです。
  • レポートを書く練習になり、他科目のリアクションペーパーなどが簡単に思えるようになった。文章を書くという作業に抵抗感を抱かなくなったと思う。
  • 毎週レポート課題があり、授業の課題・考察・指定の参考文献の読み込み・先生からのフィードバックに対するリプライを必要があり、正直に言えば提出期限の前日に追われることも多く、負担はかなり大きかったです。しかし、その分だけ毎回の授業に対する向き合い方は非常に深くなりました。授業の最初に「今回のテーマについて自分はどう考えるか」をあらかじめ自分なりに考えておき、実際の講義を聞いて「自分の最初の考えとどこが違っていたか」「どんな視点が抜け落ちていたか」を照らし合わせることが面白く、毎回の学びの実感はとても大きかったです。課題のヘビーさと学びの楽しさが表裏一体となった講義でした。〔二宮コメント:二宮のほうも負担は大きいので仲間ですね!〕
  • 身近なことについての内容がほとんどだったので興味をもって取り組めた。レポートの正しい書き方を学べたのでよかった。
  • 前期の講義の中で一番面白かったです。講義を受ける前と後とでは社会の見方が変わりました。また、大学に入りたてでレポートの書き方もわからないのに毎週書くのは大変だったけど、この講義を取ったからこそ、基本となるレポートの書き方を習得し、上手く書けるようになりました。
  • レポートの基本的な書き方を学んだことで、今後に活かすことができるため、この授業を選択して良かったと感じた。若者に関する身近な問題や疑問について考え、理解を深めることで、少し違った視点でそれらを捉え考える楽しさを学んだ。
  • 毎回レポートを書くことは大変でしたが、内容が身近で馴染みのある若者が中心だったので、考察も楽しいと思うことができました。また、途中であるグループワークでは、完全にランダムでグループが結成されるので、ひとりで受講しても全然問題ないですし、他の学部の人と話せる貴重な機会ができるので面白いです。ほとんど毎回開催される大喜利大会(?)が最高です。個人的には前期で一番面白かった授業でした!〔二宮コメント:本年度の大会(?)は比較的おとなしかったですよ〕
  • 講義の内容が若者に関するものでとても興味を持って毎回の講義の参加できました。また、レポートの書き方を知ることができたので良かったです。
  • 若者について様々な角度から見ることができ、当事者意識を持って講義を受けることができた。
  • Activityがあることによって楽しい授業になっている。あれによっていろんな人の意見が聞けるから面白い。
  • 講義を通して考える材料やレポートの書き方をしり、今後の授業にも役立つような講義でした。
  • この授業を通して、大学生として生活するうえで潜むリスクや、若者が持っている性質などを知ることができてよかったです。また、この講義を通して、レポートに慣れ、自分で考察することができるようになりました。〔二宮コメント:大学生活ブートキャンプのような授業です〕
  • 若者について色々な視点から勉強したことで多様化などで変化していく私たちの価値観や課題について追求することができた。
  • ほかの授業とは異なる感じがした。アクティビティでみんなの意見を聞くのが楽しかった。ただ楽しいだけでなく答えのない考えさせられる議題について考える機会があって考える力がついたと思う。
  • 楽しかったです。ありがとうございました。
  • レポートの書き方を学べて良かったです。講義の内容も自分たちの身近なことでためになりました。
  • レポートの書き方を知れて良かった。授業も面白かった。
  • 面白かった。講義の内容が難しすぎるものでもなく、かつ簡単すぎる講義でもなかったため、非常に取り組みやすい講義であった。レポートの書き方がとても身についたし、考察の書き方なんかも身についた。
  • 毎週の課題としてレポートを書かないといけないのが大変だったが、講義はとても面白く非常に興味を惹かれるものであった。特に、二宮先生からのお便りの回答や授業中に行われるActivityでの学生の回答が非常に面白かった。〔二宮コメント:おたよりコーナーはコロナ禍のオンライン授業で始めたものですが対面授業であってもいいですよね〕
  • 毎週のレポート作成が大変に感じることもあったが,徐々に書くことが楽になり,最終的には文章作成能力がかなり身についたように思える.〔二宮コメント:この句読点の使い方、さては別の授業である学リテ1の学修成果ですね!〕
  • 若者の問題について考察することでより身近なものになったと思う。また、レポートの書き方や言葉遣いを学ぶことができてよかったと思う。
  • 内容がとても面白かった。また、自分も参加できるアンケートもあり能動的な授業であった。
  • 若者と社会の関係について自分から考えてみようと思うことはなかったけど、この講義を通して若者について考えることの面白さを学ぶことができた。また、レポートの書き方について学ぶことができてよかった。
  • 私が思い描いていた大学の講義でした。すごく楽しくて面白かったです。日常生活で様々な情報が入ってくるのですがこの若者と社会の講義と繋がることが多く、感動しました。とても有意義な時間を過ごせました。若者と社会の授業が体感で一番短いと感じました。ありがとうございました。
  • とても楽しかった。
  • 若者についての授業がとても興味深いと感じた。若者という身近であり、自分事であることを理解していくことは面白かった。
  • 先輩に勧められて履修登録しましたが、受けてよかったと思える授業でした
  • 若者と社会の講義を通じ、自分の当たり前を疑い、若者の心理や行動を社会的な背景から客観的に理解する大切さを学んだ。将来、〇〇教員として生徒の不安や息苦しさに寄り添う指導に、この学びを活かしたい。〔二宮コメント:一部を伏せ字に置き換えました〕
  • 自分たち若者の行動について、社会学的な観点から論理立てて考察していくのが面白かったです。
  • 初めは自分なりに完璧なレポートを書いても訂正されたため大変だったが、書き慣れていくにつれて正しいレポートの書き方が身についたと感じるようになった。
  • 正解のないことについて自分なりに考える力を養うことができると思った。レポートの書き方を学ぶことができてよかった。〔二宮コメント:他方、関係のない「カレーライスの作り方」を書くと不正解になりますよ〕
  • 講義前レポートの負担が大きかったが、それでも来年の人達に取ることをオススメしたくなるぐらい楽しい講義で良かった。大学生が興味あるような内容を多く取り入れていたのたので、新生活が始まったばかりの大学生には助かったと思う。教授が個性的だったので、大学に行くのが面倒でも、二宮教授に会いに行くか、となって行けていたので良かったです。〔二宮コメント:大学教員がAIロボットに置き換えられる未来をめざしましょう〕
  • 二宮先生の面白い話が聞けて楽しかった
  • 面白くて現代の若者に必要なことを教えてくれる授業だと思った。
  • 今までの教育で扱われなかった内容などが扱われていて、講義を受けてて飽きない内容だった。例えば恋愛のことや不登校のことなど深堀して考えたことがなかったので斬新だった。またActivityがあり、ほかの人の意見を知れるのも面白かった。大喜利みたいなものがあったことも面白いと感じた。そしてレポートの添削があることがよかった。添削やフィードバックがないと間違った書き方をしていることにも気づかないのでレポートの書き方を実際に書くことを通じて学ぶことができた。
  • アクティビティなど、講義に積極的に参加できる活動がとても楽しかった。
  • 課題こそ面倒くさかったが、講義がとても楽しく、履修してよかった。
  • 毎回の講義内容自体も面白く、アンケートなどにより参加型の講義になっていて飽きることなく講義に参加できて楽しかったです。また、レポートを毎週書いていたため、字数をかさましする方法や正しい言葉遣いを学ぶことができほかの講義のレポートでも活かすことができています。
  • 大学生として心に留めておくべきことを知ることができてよかったです。
  • アクティビティで、他の人が何を考えているのかがダイレクトに反映されていて興味深かった。また、ずっと集中しているのは疲れるし、自分なりの考えをまとめる時間も時には必要なので、そういった意味でもアクティビティが楽しみだった。私は小論文をやっていたので、高2の頃から世間に目を向けて自分なりに考察して、考える力を上げてきたつもりだったけれど、その力はまだまだ足りなかったのだと、先生の講義を受けてひしひしと感じた。授業全部が面白く、毎週水曜日「若者と社会」がとても楽しみだった。レポートは大変だったけれど、おかげでレポートの書き方を学べた。〔二宮コメント:まさに90分も他人の話を聞くことなどできないのでアクティビティを導入しています〕
  • 今までにない新感覚授業。こんなにも若者言葉が出てくる授業他にない
  • 身近なテーマが多く、取り組みやすい内容でした。専門的なことも扱ってくださるので満足できる内容でした。
  • 若者の一人として何を考えるべきなのかを考えさせられる講義でした。
  • 若者に関する内容が主であったため、とても身近に感じることのできるものもあり、とても面白い内容であった。一方で、課題の講義レポートは大変であった。しかし、レポートを書く力を身につけることができたため結果的にはとても役に立つ経験であったと感じる。毎回の講義のテーマが違うように感じても、とある部分でつながりがあるといったことがよくあったため、講義ごとに区切るのではなくてつなげながら考えて取り組むことが大切な授業内容であったとも感じた。
  • めっちゃおもろい
  • 大学に必要なことがいろいろ学べるので意外と楽しい授業でした。

「若者と社会」の履修経験者として、この講義を受ける際のコツを教えてください。

  • 毎週出席して決められた課題を出したら単位はもらえる。〔二宮コメント:単位はもらうものではなく、積極的に自ら取りに行くものです〕
  • レポートを頑張る。
  • レポートは、広い視点から書くといい点数が貰えます。それ繋がってる?みたいなのが繋がってます。
  • レポートの書き方を早いうちにマスターする。重要な論点とそれまでの回との関連を自分なりに考えてみる癖をつけておく
  • レポートさえ毎回出していれば成績は関係なく単位が取れる。成績を上げたいなら、最後に出されるポートフォリオをしっかりやるべき。みんなレポートが大変しか言わないが、本当にその通りで、毎週A41枚書くのは心が折れそうになるが、最後の方には慣れてくるのでレポート能力を身につけたい人にはおすすめ。
  • 「考える。」「思う。」をレポートで使わない。
  • 講義中になるべくレポートを書いてしまうこと
  • 授業の中でレポートに書く内容を考えておくこと。レポートは毎回提出があるので、忘れがちのため何かに絶対メモをして、忘れない工夫をすること。
  • レポートを書く際に、必ず自分の学部・学科・学年・学籍番号・氏名を記入すること。また、書誌情報も忘れずに書くこと。
  • レポートはなるべく早く書くこと。自分の中でレポートのテンポレートを決めておくと楽になる。授業中にメモをとり、疑問に思ったことや先生からの問いかけに対する答えを少し考えておくと考察を書くのが楽になる。〔二宮コメント:後で「楽」をするためのメモですよね!〕
  • 講義を受けたその日のうちにレポートを書きましょう。
  • 物事は事細かに考えることが大切
  • まずレポートが1回あたり5点満点×14回あるのですが、誰でも評価基準をちゃんと確認して書けば毎回4点は絶対に取れる。(1~3番の要素は4行以上) そうすれば最低でも56点取れてポートフォリオで下手しなければ余裕で合計60点超えて単位とれるのでちゃんとやってください。オリジナルな考察点を取るのが難しくて1番差が出るのですが、格差社会の講義と某学歴厨youtuberと関連させて書いたら満点もらえたので、思ってたより奇抜なことを書くと考察点はもらえると思います。考察の文末は「~と言える」など断定形にしてください。「~と思う」とか書くと永遠に考察点もらえません。 頑張ってください。〔二宮コメント:奇抜なことが必ずしも高得点になるとは限らないですが、その一方で、授業中にあのユーチューバーへ言及することもあります〕
  • 毎回、出席しメモを取ること。課題は余裕をもって終わらせること。
  • 中学や高校の公民・政治経済の知識があれば授業内容や予習文献の内容がより深められる。レポートを書くときは特に文量に注意してみてください。〔二宮コメント:中高の社会の知識は特に必要ありません〕
  • 授業中に講義内容をメモして、授業中に講義の要約だけでも書き終わっているとその後が楽になること。毎時間レポートを1枚程度書くことは大変だが、真面目に書けば単位がもらえるので、頑張ろう!
  • この講義では、若者について考えるものである反面、レポートの書き方について学ぶ授業であり、レポートをもとに成績の半分以上をつける授業である。そのため、考察や内容、段落ごとの文字のバランスに注視した方が良い。また、文末表現は「考えられる」や「言える」といった客観的な視線からみた文末にするのが良い。自分の考えを伝える際には前文に具体例を示すとより良いと言える。
  • レポートは毎回出しとけ。
  • 講義中にメモをとるとレポートを書くのが楽になった。
  • 先生が時々、全体に問いかける場面があるので、その内容をメモしてレポートを作成する際に参考にする。
  • レポートを工夫することです。
  • 授業後のレポートのために授業を聞きながら、授業の要約をしたり、自分なりの考察をメモすると良いです。
  • 講義を聞きつつ、レポートに真摯に取り組むこと。
  • レポートを書く前提で授業を聞くといいかもしれない。講義の要約や考察は、講義を聞いているうちに大体何を書くべきかを考えておく。
  • 毎回のレポートは必ず書くこと。点数がかせげます。
  • アンケートの結果などをたくさん書くと文字数が稼げる。
  • 授業で話を聞いて、重要な点をまとめておくことで、後で要約、考察をしやすくなる
  • 友達を誘うまたは作って受けると一人で受けるのとはまた違った感覚で授業を受けることができる。
  • コツとしてはできるだけレポートを提出することです。レポートは最初は負担かもしれませんが、毎週書いていると感覚がバグってA4一枚ぐらいなら余裕かもと思えるようになります。また、教員からのフィードバックがつき始めると自身のレポートの書き方の至らない点・無駄な点に気づくようになります。そのため、できるだけレポートを提出することで講義を受ける意義が出てきます。高い成績を狙っている人にはあまりお勧めしません。しかし、シラバスを見て面白そうと思える講義内容が比較的多い人や、成績より今後(1年後期以降)レポートの書き方を知りたいという人にはお勧めです。〔二宮コメント:「高い成績」の割合、実は他の授業とあまり変わりません〕
  • レポートは自分なりに書いてフィードバックを参考に書き方を変えていくのが一番良いと思います。
  • レポートは要約と考察の部分はできるだけ授業中か授業後に書いてしまうのがいいと思います。また、講義では「考えるや推察する、思うといった言葉は普通レポートには使いません」と二宮先生からたくさん言われます。入試の国語の小論の文章を思い出してみるとわかると思いますが、あの文章にはそんなあやふやな表現はありません。小論を書いている気持でレポートを作成するといいかもです。〔二宮コメント:授業中に少しだけ執筆タイムを設けていて、これは「少しだけ手をつけると後で取り組みやすくなる」という教育学の知見に基づいています〕
  • 授業だと思って聞かないこと。この講義を、自分ごととして考えたらめっちゃ面白くなった。
  • とにかくフィードバックで指摘されたことに注意し、どんどんレポートを改善していくこと。授業は毎週出席すること。毎週出席することで、全部の講義の話がつながります。
  • 授業中は、スライドにはない先生が話している内容をメモするとよい。スライドはあとで見返せるから。また、メモはワードの「挿入」→「表」で枠が左右に分割された表を挿入しておき、左に授業の内容、右に考えたことや疑問などをメモしておくと、レポートの「講義の考察」が書きやすくなる。
  • 提出日までに終わらせられるように、計画を立てることが必要だと思います。
  • 若者と社会を受けた先輩からレポートのコツを聞くこと。
  • 内容をしっかりメモする。期限に間に合うようにちゃんとやる習慣をつける。
  • 考察は、講義中で教授が問いかける「なぜ」や「どうして」をメモし、それらの中から自身が深く考察しやすいものを選んで書くとよいと思います。講義レポートの基本的な書き方を身に付けることができる良い機会だと思うので、毎回の講義レポートはさぼらずに、かつ、教授からのスタンプをしっかりと受けとめて次回から改良していくとよいと思います。
  • 授業中にある程度メモをとって、授業の要約、そして自分が感じた疑問や先生が投げかけた問いから考察の部分をかいておくと後々とても楽になります。
  • レポートの出し忘れだけは本当に気をつけて欲しいと思います。また、レポートの点数に関しては4点でも焦ることはないです。大多数の人が4点です。3以下は焦ってください。レポートには「講義の考察」というものがあるので、最低でも授業内で疑問に思ったことだけはメモしておいた方が後の自分が楽できると思います。
  • レポートは、書き方に従ってきちんと書くこと。
  • レポート課題では、西暦・日付・曜日、講義名、講義回数(第〇回講義)、講義の題目、提出した西暦・日付・曜日、所属学部・学科・専攻・学年、学籍番号、氏名を必ず書く。「~考えた」「~思った」を用いずに、「~だろう」「~である」を用いる。
  • 毎回のレポートは参考文献の読み込みなどが含まれるため、かなり重いです。提出前日に焦って書こうとすると本当に苦労するので、溜め込まずに少しずつ進めるのが一番のコツです。また、講義をより楽しむためには「授業を受ける前に、その日のテーマに対して自分なりの予断や考えをあらかじめ持っておくこと」をおすすめします。自分の考えと講義内容の「ズレ」や「発見」を楽しむ姿勢を持つと、毎回のレポート作成も単なる作業にならず、考察が深まりやすくなります。
  • 先生が「なぜなんでしょうね」など疑問を投げかけていることがあるので、その内容についてレポートで考える。
  • 授業中に、大事なことや考えたことをメモしておく。
  • 授業のポイントを毎回wordでまとめること
  • 講義中に先生が疑問を投げかけたところは特に注意深く聞き、その疑問に対しての自分なりの考えをレポートの講義の考察の欄に書く。レポートには、タイトル・学部学科・学籍番号・名前・提出日などを書く。講義の内容をきちんとメモしておくと、レポートを書く際に楽になる。
  • 毎回の課題はしっかり出すことをお勧めします。
  • どの授業もそうだが、きちんと講義に参加する。毎授業のレポートが先生の話を聞いたり、アクティビティに参加したりすることでやりやすくなる。一人で受けると寂しいかもしれないのでできるだけ友達と一緒のほうが良い。〔二宮コメント:一人でもまったく問題ありません〕
  • 二宮祐を検索する。授業内容を忘れないうちにレポートを書く。〔二宮コメント:「検索」については、授業中の某作業で必要となります〕
  • 友達と一緒に受ける。楽しむ。
  • 毎授業で自分ならではの視点でかんがえ、自分自身の意見を立てる。
  • レポート提出を毎回忘れずにやること。
  • 毎回授業のメモを取り、その日中に要約と考察をまとめる。
  • 予習文献と授業の関連性を考えながら講義を受けると良いと思います
  • レポートの書き方に気をつけてください。
  • データの分析結果を教えてくれるときや、こういうことがありますって先生が話したとき、たいていそのあと「なんででしょうね」や、「こういうときはどうなるんでしょうね」といったふうに疑問を投げかけてきます。これをメモしておけば、講義の考察が少し書きやすくなると思います。
  • レポートは4つの項目を同じくらいの文章量で書き、参考文献の記載をすること。
  • とにかくレポートを出すこと.クオリティは回を重ねるにつれてよくなるので,最低限のやるべき条件を満たして期限までに提出すると単位は確実にもらえると思います.
  • レポート課題は記憶が鮮明なうちにやった方がよい。
  • 第何回や名前や参考文献で文字を稼ぐ。
  • レポートの名前とかをしっかり書くべき。
  • 講義中にレポート課題の「講義の要約」を書く、または当日中に書く。
  • 自我を強くもつこと。〔二宮コメント:おとなになろう!〕
  • 講義に興味を持って聞く。
  • レポートの書き方についての説明は第1回からしっかり聞こう。
  • 社会常識のあたりまえを疑う姿勢を持つこと
  • 講義中にメモを取り、自分が興味深いと思ったところを覚えておく。少しずつ完璧なレポートを書けるようになればいいので、あきらめずに、AIを使わずにレポートを書く。〔二宮コメント:この授業ではAIによって作成・補正されたものではなく、人間のイマドキの若者である「あなた」の考察を求めています。他方、人間が職場や学校などのさまざまな場面で作成する文章について、AIの利用が望ましい場合もあります。〕
  • 講義の中で疑問に思ったことなどがあったらメモっておくとレポートの考察を書くときに役立つと思いました。毎回真面目に受ければ単位は取れると思います。
  • 講義中に講義の要約と考察は済ませた方がいい
  • レポートを溜めない。すぐに書く。
  • メモをしっかり取ること
  • 二宮先生の言うことは聞いてちゃんと出席をすること
  • レポートでは1.講義の要約 2.講義の考察 3.文献に対する考察 4.フィードバックに対するリプライ (5.書誌情報・参考情報)を書くので講義のメモを取ることをお勧めします。特にスライドに乗っていないことや先生が強調して話したことなどを残しておくとレポートに書きやすいです。レポートの書き方ですが、ファイル名は「第〇回若者と社会レポート 学籍番号 名前」と書くと自分のことかと教員側がわかりやすく、評価しやすいです。またWordの中にも「第〇回若者と社会レポート 学籍番号 名前」を書くのに加えて「提出日」も書かなくてはいけません。そして段落ごとに最初に1マス開けるや形式名詞はひらがなで書く、「思う」や「考える」といった表現を使わないなど気を付けることがたくさんあります。私の場合は「~だと示唆される」と書いたりしていました。参考までに。 最後に、ぜひ友達と講義を受けることをお勧めします。その方が楽しいと思います。
  • 講義をしっかりと聞いて、講義に疑問を持つ。それをそのままレポートに書く。
  • メモを取りすぎない。
  • 講義の後レポートを書かないといけないため、メモを取るようにしたほうが良い。
  • 講義中のメモが大事だと思います。
  • 小論文やってた人にはかなりおすすめだし、やったことない人でもレポートの書き方を学べるのでおすすめ。受けるときのコツはとにかく先生の話を聞きながらメモをとって、あとで考察すること。授業受けてるときに自分で考察するのもいいけど、せっかく社会学学んだ人から講義を受けているんだから授業中は先生の話に集中するのがいいと思う。あとで振り返ることで復習にもなる。また、受講人数が多いからといって気を抜くのはよくない。先生はみんなのこと分かっているし、講義全体を通して私自身いろんな事がレベルアップしたので、真面目に受けよう!それと、レポート課題は先生のテンプレを真似しよう!間違いないから!
  • 講義が終わったその日のうちに毎回のレポート課題を提出することがとても大切ではないかと思います。
  • 誰かと一緒に受けよう。いっぱい議論したほうが楽しいよ。〔二宮コメント:帰宅時のバスの中で話し合うこともオススメです〕
  • レポートの書き方を模索しながら最終的に良いレポートの書き方を確立することができます。
  • 先生の話を聞いてここが面白いなと思うポイントを考察で書く。考えるとか推測するとか一人称など余分なものを書かない。
  • 自分の考えをもって講義に臨むこと。〔二宮コメント:どこかの誰かえらい先生の考えも重要ですが、同じ程度に「あなた」の考えも重要です〕
  • 講義レポートを書く際には、「講義タイトル」と「名前」だけではなく、「所属学部」、「学年」、「学籍番号」、「記入日」、「第何回」も記入すること。このときに注意することは「記入日」で年月日を記入すること(年を書き忘れているひとが多い)。また、授業中に関しては意外と講師にモニターを通して様子を見られていることがあるため、授業中に他のことをする内職はおすすめしない(課題のレポートを書く際にも大変になる)。レポートの考察部分を書く際に、「私は~」のような自身を表す言葉や「~と考える」のような自分の思考を表す言葉は用いないようにする(直さないと後に指摘される)。この講義は「若者」について考える授業だけでなく、「レポートの書き方」を学ぶことのできる授業でもあるため、レポートに関することを身につけたいというひとには特におすすめな講義だ。しかしその分、レポートを書く機会が多いため受講をする際には覚悟を持っておいた方が良い。一方でテストはないため、そういった一発勝負が苦手なひとにもおすすめはできる。〔二宮コメント:授業中に説明したとおり例の謎のモニターは電源を切るようにしています〕
  • 講義前にレポートのフィードバックに対するリプライを書き、講義を受けながらレポートの講義の要約と考察を書き、家に帰って文献に対する考察を書く。これでその日のうちにレポート提出できる。
  • レポートは早めに書く、慣れないうちはネットで拾えるデータ(文科省・厚労省が公表しているもの)を絡めると考察が書きやすい〔二宮コメント:ネット上のデータに頼る必要はありませんので、あくまでも執筆方法の一つです〕
  • レポートを頑張る、毎回出席する。それやれば単位ゲット😊〔二宮コメント:顔文字が適切に表示できていますでしょうか〕

〔二宮による総括コメント:皆さんがレポートについて言及していますが、このことは授業中に視聴した爽やかだけれども実はほんとうはもっとも怪しいお兄さんがいろいろと教えてくれる動画に関連していませんか?〕

現代的なプレゼンテーションに対する古代ローマ弁論術の応用

 著者よりお送り頂きました。ありがとうございます。

 大学における初年次教育においてプレゼンテーションの技法を扱うことがある。アカデミックの立場においては、プレゼンテーションは論文の組み立てに沿ったものとなる。学部4年生最後の卒業論文の口頭説明や、大学院進学後の学会発表などが想定されたものであり、研究者にとっては馴染み深いものである。他方、必ずしもアカデミックの立場を置かない場合では、ビジネスのプレゼンテーションが想定されていることもあるだろう。それは論文の組み立てとは異なり、卒業して就職した後にも役立つものであることが期待されている。 
 私(二宮)が虚を突かれたのは、アカデミックでもビジネスでもないプレゼンテーションが古代ローマの弁論術から立ち上がることであった。著者はプレゼンテーションではなく弁論という概念を対象としているけれども、イマドキの大学のカリキュラムではまさしくプレゼンテーションである。

 弁論とはそもそも「説得」を目的とする言語活動ですが、その説得は当の弁論の全体を通じて行われるものです。なかに鋭い議論や当意即妙の言い回しがあっても、相当の長さのひとり語りが全体としてよく組み立てられたものでなければ、十分な効果は得られません。
 そして話の組み立ては、天性の話し上手でもない限り、意識的に学んで身につけるものです。修辞学・弁論術とは、平たくいえば、そうした話術の技法にほかなりません。
 そこでまず、史上最も影響力を持った修辞学書の一つ、キケロの『発想論』に即して、弁論の全体をどのように構成し、各パートで何に留意すべきかを確認することから始めましょう。「発想」(および「配列」)の観点からここでは《序言・叙述・区分・立証・反駁・結語》という六区分が採用されていますが、そのポイントを邦訳テキストによって概説します。
pp. 42-43

ここから弁論術のポイントが説明されたうえで、実際に学生によって書かれた弁論の原稿が紹介されている。以下は、その現行の冒頭部分である。

学生のレポート例『湯婆婆弁護』
 もし私に幾ばくかの弁護の修練に基づく何らかの理論の習得や知恵があるならば、スタジオジブリ『千と千尋の神隠し』の登場人物である湯婆婆こそ、それらに関して見返りを要求することができる。なぜならばこうして今現在私が経営学科に所属し、弁論を学んでいるのはまさにこの方がきっかけであるからだ。
 私は、今こうして経営学科に所属することになったきっかけがこの方だと言った通り、この方は弁論とは別の分野に素晴らしい才能をお持ちである。そのためこの被告にとっての優等なことを挙げ弁護をするに当たり、本来この場で使われることのないような、聞き覚えのない表現を耳にすることになるかもしれない。それが審判人の方―ここでは渡邊准教授にあたる―に不快でないよう願うが、私が優秀な経営者そして上司としてめざまましいこの方の弁護を展開することを許されたい。湯婆婆という人物が、『千と千尋の神隠し』と言う作品において「主人公をただいたずらにいじめていたキャラクター」と言うだけでなく経営者として素晴らしい人物であること、またそれは現代の日本企業の経営者において考えても抜きん出ていることをこれから説得しようと思う。
pp. 96-97

目の前で弁論が展開されている様子が目に浮かぶ。文章やスライドに依拠すること口述によって、他者を説得するのである。一人の聴衆として酩酊させられるような思いをもつ。ショート動画全盛の時代だからこそ必要であろう、プレゼンテーション開始わずか数秒の技巧である。
 筆者は自由に書くのではなく「型」を守ることによりむしろ書き手の人柄がにじみ出てくるとして、「型の楽しみ」を主張する。ディシプリンそのものである。現代の政治家やビジネスパーソンのプレゼンテーションの中に素晴らしいものがあるとすれば、そこに実は古代ローマ以来の「型」が継承されているのかもしれない。