2014-01-01から1年間の記事一覧

戦後日本の教育と教育学 (講座 教育実践と教育学の再生)作者: 教育科学研究会出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 2014/10/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見るいわゆる「戦後教育学」批判に対する応答として、期待を込…

〈高卒当然社会〉の戦後史作者: 香川めい,児玉英靖,相澤真一出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2014/07/25メディア: 単行本この商品を含むブログを見るすでに多くの論者から書評が出されていて、今後のさらなる生徒減少期における高校教育機会の保障についての…

差し替えその2。 ●維新の党「マニフェスト」 https://ishinnotoh.jp/election/shugiin/201412/pdf/manifest.pdf (高等教育に関する記述なし) ●日本共産党「総選挙政策」 http://www.jcp.or.jp/web_policy/html/2014-sousenkyo.html 〈こどもの貧困〉 (大…

ウェブで入手できる公約を差し替える。まず本日は自由民主党、公明党について。 あえて高等教育に関してアジェンダになることといえば、奨学金の拡充という場合のその内容だろうか。 ●自由民主党「重点政策集」 https://special.jimin.jp/ 教育再生の実行と…

2014年12月14日の衆議院選挙まで残り約3週間である。現時点(11月24日時点)における各党のウェブサイトに掲載されている公約のうち、高等教育に関係するものを並べてみる。 ●自由民主党「政策パンフレット」 https://www.jimin.jp/news/policy/126574.html …

久しぶりに政策過程のタグを使う。地方分権と教育行政: 少人数学級編制の政策過程作者: 青木栄一出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2013/06/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る私の研究領域に関係する部分だけに絞っても論点は多岐にわた…

この数週間における各所の高等教育改革構想に関連して、今年の日本高等教育学会課題研究におけるフロアとの質疑応答を思い出している。 フロア:結局のところ、社会は大学教育に何を求めているのですか。私が思うのは………という人材の養成なのですが、先生は…

大学中退を「予防」する必要はあるのだろうか。 先日、ある講演会で大学中退を「予防」するためのプログラムについて話しを伺った。学生と大学の「ミスマッチ」を防ぐために、さまざまなプログラムを用意しているのだという。授業料収入を重要視する大学経営…

研究者の世襲のような話題を見たので、短い「自分語り」をしてみる。なお、このエントリは父親からの削除要請があれば、それに応じる予定である。 私の父親は研究者ではない。大学卒業後、商社に長い間勤めていた。これだけを書くと、大卒「商社マン」の子ど…

Works 126号(2014年10-11月)をお送り頂きました。ありがとうございます。 http://www.works-i.com/publication/works/ (こちらから全文を読むことができるようです) 第1特集は「博士を採用できない企業の”病”」である。日本企業の採用、人事管理の慣行が…

シニアのための らくらく創業融資講座作者: 武下未麻,吉田学出版社/メーカー: 中央経済社発売日: 2014/03/08メディア: 単行本この商品を含むブログを見る学部生の頃の知人が本を出したので紹介したい。 シニアに限らず「起業してえ」(SNS用語?)というとき…

ジェンダーと「自由」―理論、リベラリズム、クィア作者: 三浦玲一,早坂静出版社/メーカー: 彩流社発売日: 2013/03メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見るやや長いが引用する。 レディ・ガガの「ボーン・ディス・ウェイ」は、ポッ…

卒業式の歴史学 (講談社選書メチエ)作者: 有本真紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/12メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (12件) を見る帯や序章卒業において式で涙を流す理由はなぜなのか、という問いが強調されている。しかし…

研究(大学院生のキャリアに関する比較教育学的研究、留学生獲得のための政策科学的研究など)や私用のために中国を訪問する機会が多い。今日は北京を訪れた際の失敗談を記しておく。 帰国のために北京の中心部から北京首都国際空港へ向かったときのことであ…

大学に対して学生募集や入学前教育などのコンサルティングを行うご商売をしている方から、このような感想を頂戴した。間抜けやなぁ http://t.co/rI6CCMmiyo やるヤツはやるしやらんヤツはやらんのよ。それに、纏まる時は纏まることが出来る連中と、糸の切れ…

http://ci.nii.ac.jp/naid/40019765589 小山治、2013、「初年次教育としての学習技法型授業の効果―1年生と4年生の共時比較」『大学評価研究』12。 以前、抜き刷りを頂戴した論文である。社会科学分野の学生を対象とした質問紙調査の結果から、学習技法を身に…

数ヶ月前から組織学習論の勉強をひっそりと再開している。今日は再び入門書を読んでみた。企業内人材育成入門作者: 中原淳,荒木淳子,北村士朗,長岡健,橋本諭出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2006/10/20メディア: 単行本購入: 11人 クリック: 84回こ…

社会学の方法的立場: 客観性とはなにか作者: 盛山和夫出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2013/11/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 「業績主義化」という想念は、社会の合理的統御の観念を前提としている点ではまさに近代的なもの…

志乃ちゃんは自分の名前が言えない作者: 押見修造出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2012/12/07メディア: コミック クリック: 38回この商品を含むブログ (26件) を見る発売当初話題になっていたものの、勇気がないためにとても読むことができなかった。しか…

警備業の分析視角作者: 田中智仁出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2012/09/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見るコ・メディカルに偏った勉強をしてきたので、それとは異なる(準)専門職について知識を得る。 まず、プロフェッションの特性として…

先日の日本高等教育学会課題研究2「日本の大学院教育を考える(1)―第2期拡張期の帰結―」は100名を超える参加者をお迎えしました。丁寧に議論を深めて頂いた皆さまに感謝申し上げます。 当日は「教員から見た社会科学系大学院教育の現状」というタイトルで報告…

『教育政策オーラル・ヒストリー 教育改革と文部科学省』 『教育政策オーラル・ヒストリー 教育改革と教育団体・マスメディア』 (『政権交代に伴う教育政策過程・内容の変容に関する実証的研究』成果報告書―平成24年度〜平成27年度科学研究費助成事業若手研…

記憶の可視化

以前のことである。なお、以下の話しは経験をもとに私なりの脚色を加えたものである。 大学内の学生用掲示板に、ある宗教団体の教祖が執筆した本を対象とした読書会を開くという案内のチラシが貼られていた。これまで特に大きなトラブルが報じられることがあ…

先日の大学教育学会で、ある高等教育論の先生から私の個人発表に関する質問を頂戴した。総括討論の時間にお答えを申し上げたものの、すでに先生は退室なさってしまっていた。 質問は「なぜ、『能力検査』ではなく『心理検査』に着目するのか」というものだっ…

科研のプロジェクトでテスト理論に関する勉強を続けている―その成果の一部が今週末の大学教育学会の自由研究発表「新規学卒者の採用を目的とする心理検査の歴史的展開―総合検査SPIに着目して」である。心理尺度、因子分析の問題点を考えながら考察を進めてい…

教育 2014年 04月号 [雑誌]出版社/メーカー: かもがわ出版発売日: 2014/03/10メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る雑誌『教育』4月号の特集2は「大衆化する大学の苦悩」であった。そのうち、〔論考2〕児島功和「『ノンエリート大学生』の教育と支援」は…

『「キャリア教育における『非就労』の位置づけに関する研究」最終報告書』(平成23年度〜平成25年度科学研究費補助金基盤研究(C)』 横浜国立大学の新谷康浩先生より頂戴いたしました。ありがとうございました。 キャリア教育に関する文献を読んでいると、…

対話の向こうの大学像 (シリーズ 大学 第7巻)作者: 広田照幸,吉田文,小林傳司,上山隆大,濱中淳子,松浦良充,小林信一,神田眞人,浦野光人出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る編集委員の皆さまから…

私が担当したある大学の講義の「授業と学習に関するアンケート」(2013年度冬)の結果です。これまで学内シラバスで報告していましたが、もうアクセス権限を持っていないのでブログでお知らせします。今後開講されるかもしれないという誤解を避けるために講…