「若者と社会」独自授業アンケート2018

私が担当した、2018年度前期全学共通科目教養育成科目総合科目群「若者と社会」(2単位)の履修者は約80名でした。この科目は学生による授業評価アンケートの対象外でしたので、講義終了後かつ成績評価決定後の時点で、独自にアンケートを行いました(回答は…

初期キャリアの「生きづらさ」

nyaaat.hatenablog.com nyaaat.hatenablog.com お盆休み、ニャートさんの記事を読み返していて、修士2年の頃を思い出してつらくなってしまった。新卒で入社した企業を辞めて大学院に進学したものの、研究の難しさに挫折して再就職先を探していた。その時期は…

『文系大学教育は仕事の役に立つのか』

8月に『文系大学教育は仕事の役に立つのか:職業的レリバンスの検討』が刊行されます。 (出版社さんから掲載許可を頂いた書影です) https://honto.jp/netstore/pd-book_29179035.html (honto:本の通販ストア)問題関心 長期的な価値創造や人類的な普遍性…

新書(だけ)で読む能力主義[後編]

研究室の書架にある新書縛り能力主義論、後編である[後編]。教育の力 (講談社現代新書)作者: 苫野一徳出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/03/19メディア: 新書この商品を含むブログ (12件) を見る 「選抜」についてですが、このテーマに関して最初に理解…

新書(だけ)で読む能力主義[前編]

学者は「能力主義」についてどのようなことを語ってきたのか、研究室の書架にある新書縛りで確認してみよう。[前編]日本教育小史―近・現代 (岩波新書)作者: 山住正己出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1987/01/20メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含…

群大ビブリオバトル2018菖蒲月

本日の講義でビブリオバトルを行いました。若者に関連する書籍、ただし若者の定義はそれぞれに任せるという条件で実施した結果、全14グループのチャンプ本は以下のとおりになりました(学生が文庫版を挙げている場合には、そのまま文庫版を提示しています)…

東洋経済のネット記事「教育困難大学」について

「教育困難大学」に来る学生の残念な志望動機 必然的に起きる「5月病」に苦慮する教員たち https://toyokeizai.net/articles/-/219604この記事の筆者は修士を取得なさっているようなので、「動機の語彙」という概念を聞いたことがあるかもしれない。「動機」は個…

「二つのライフ」

高大接続の本質―「学校と社会をつなぐ調査」から見えてきた課題 (どんな高校生が大学、社会で成長するのか2)作者: 溝上慎一,京都大学高等教育研究開発推進センター,河合塾出版社/メーカー: 学事出版発売日: 2018/02/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この…

群大生への連絡(2018.4.11)

前期水曜5-6限の二宮担当講義についての連絡です。 Moodleにアクセスできない場合、今週(4/18提出予定)の宿題は行わなくても構いません。再来週以降にあらためて提出して頂くことになります。

辺境にある学問

変容する社会と教育のゆくえ (教育社会学のフロンティア 2)作者: 日本教育社会学会,稲垣恭子,内田良出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2018/03/29メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る執筆者のお一人からお送り頂きました。勉…

働く青年

この1、2ヶ月ほど、たとえば次のような本を読んでいた。高等教育論を研究していると、どうしてもその対象としてかつてはエリートであった大学生を選んでしまう。しかし、ある時期までは大学生が同年代の若者・青年の中では特殊であったことを思い起こすため…

卓越化と大学

文化・階級・卓越化 (ソシオロジー選書)作者: トニーベネット,マイクサヴィジ,エリザベスシルヴァ,アランワード,モデストガヨ=カル,Tony Bennett,Mike Savage,Elizabeth Silva,Alan Warde,Modesto Gayo‐Cal,磯直樹,香川めい,森田次朗,知念渉,相澤真一出版社/…

学校から仕事へのスムーズでもなく、間断のないこともない移行

honto.jp 執筆者のお一人からお送り頂きました。ありがとうございます。問題意識は次のように示されている。 若年層の教育および職業キャリアをめぐる状況は近年大きく変容してきたといわれる。広く社会的にも話題となっているフリーター・ニート問題のみな…

会社勤めをしていた頃

(1) 新卒で入社して、4月には早速、翌年実施予定の持株会社化・分社化に向けてのタスクフォースに人事部若手として参加、同時に、給与・社会保険料計算手続きの手伝い、新卒採用の手伝い、前年度人事考課・賞与計算と人事関連管理会計についてはいきなり…

工業高校とイノベーション

honto.jp 筆者は、大阪府内の工業高校(中等教育)において長年勤務し、そこで、「課題研究」や課外活動を通じて、学生(二宮注:生徒のことだろうか)とともに実践し、これまでに10を超える発明に至った。特許などは基本的に公開して、実際に民間企業で実用…

「社会を知る」キャリア教育

honto.jp ナカニシヤ出版様よりお送りいただきました。ありがとうございます。類書との違いは「社会を知る」というテーマが、全体の3分の1ほどを占めていることである。最近はそうではないキャリア教育のテキストは増えてきてはいるものの、かつて大学生が読…

科研プロジェクトの情報

大学における新しい専門職に関する研究 - 大学教育学会2017年度課題研究集会2017.12.3発表 科研を頂戴して進めているプロジェクトの情報につきましては、こちらのウェブサイトに掲載しています。 現在、聞き取り調査を継続して進めています。また、質問紙調…

Cherrystone Clam

「大学第一世代(First-Generation)」という言葉がある。両親の最終学歴が高校段階以下である大学生の抱える固有の困難に着目する概念である。主に米国でこの困難についての「問題」が「発見」されて、場合によっては必要な支援を行うという対応が図られて…

反「大学改革」論のイベント

honto.jp 『反「大学改革」論:若手からの問題提起』について、宣伝を3つさせてください。 1.ナカニシヤ出版『反「大学改革」論:若手からの問題提起』刊行記念トークショー 渡邉浩一さん✕井上義和さん✕坂本尚志さん “大学の現状について語り合いませんか…

高等教育機関「国際化」と「英語プログラム」

東アジアにおける留学生移動のパラダイム転換―大学国際化と「英語プログラム」の日韓比較作者: 嶋内佐絵出版社/メーカー: 東信堂発売日: 2016/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るかつての勤務校で、「グローバル30」に応募する準備をした…

学内FD:ポートフォリオの活用・アクティブラーニング

先日、医学部保健学科の「教育ワークショップ」において、ポートフォリオの活用とアクティブラーニングをテーマとしてお話しさせて頂きました。保健学科の皆さまのお時間を頂戴いたしましてありがとうございます。 当日の内容は次のとおりです。 1.自己紹…

国立大学教員数(続編)

衆議院議員河野太郎公式サイトに掲載された国立大学教員の給与総額について、平成13年度が最大値で、平成25年度まで継続して減少、その後やや増加するという経緯を辿ることができる。では、具体的にはどのようなことが生じていたのだろうか。 図1は教員数の…

国立大学教員数―増えた分野はどこか

www.taro.org 衆議院議員河野太郎公式サイトに掲載された国立大学教員数に関して、実感に合わないというお声を複数聞いた。そこで、私なりに整理しなおしてみた。 表1は3年ごとに実施される「学校教員統計調査」のうち、「大学等の部―教員個人調査―年齢区分…

大経コース@東大研究会

本日は東京大学大学院教育学研究科大学経営・政策コースの研究会「大学のマネジメントに関する勉強会」にお招き頂きました。各大学の職員さんや若手高等教育研究者が集う会で、私はとても勉強になりました。ありがとうございました。私がお話ししたのは、6月…

鍵のついた書籍を読み上げる時代からの長い伝統を持つ講義法について

講義法 (〈シリーズ 大学の教授法〉2)作者: 佐藤浩章出版社/メーカー: 玉川大学出版部発売日: 2017/06/27メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る待ち望んでいた書籍が出版された。たとえば、これまでアクティブ・ラーニングに焦点を絞…

「若者論を読む」勉強会

群馬大学 2017年度「若者論を読む」勉強会 毎月1回90分程度、「若者論」に関する自主的な勉強会を行っています。群馬大学の学部生、大学院生なら誰でも参加できます(自主的な勉強会の単位取得は関係ありません)。 これまで、趣味縁からはじまる社会参加 (…

『反「大学改革」論』本が出ます

6月中旬に『反「大学改革」論:若手からの問題提起』が刊行されます。 (出版社さんから掲載許可を頂いた書影です) https://honto.jp/netstore/pd-book_28478516.html (honto:本の通販ストア) 本書の趣旨と問題意識 「これから大学はどうなっていくのだ…

研究プロジェクトのウェブサイト

大学における新しい専門職に関する研究科研のプロジェクトのサイトをつくりました。研究成果等の発信を行う予定です。 「第三の領域」についてどちらかというと研究者の立場からみているという限界があるので、職員からみたそれについては不十分であることが…

絶望かもしれないけど運動するよ(春の若者論三本勝負最終戦)

春のひとりで若者論を読む企画、第3回(最終回)である。2017年3月に発売されたばかりの新刊を読む。思いつくままに感想を書く。整理された文章ではなく恐縮である。社会運動と若者:日常と出来事を往還する政治作者: 富永京子出版社/メーカー: ナカニシヤ出…

第2新卒の状況についてのもやもや

この数年、調査先の企業でいわゆる第2新卒を積極的に採用しているというお話しを伺う機会が度々あった。確かに、第2新卒に特化した転職情報サイト(たとえば、https://re-katsu.jp/career/)や、同じく特化した有料職業紹介サイト(たとえば、https://mynavi…