「わがまま」をときほぐす作業

みんなの「わがまま」入門作者: 富永京子出版社/メーカー: 左右社発売日: 2019/04/30メディア: 単行本この商品を含むブログを見る著者、出版社よりお送り頂きました。ありがとうございます。 http://sayusha.com/catalog/books/p9784865282306c0036 「はじめ…

「植民地大学」

アメリカ占領期の沖縄高等教育――文化冷戦時代の民主教育の光と影作者: 溝口聡出版社/メーカー: 吉田書店発売日: 2019/02/27メディア: 単行本この商品を含むブログを見る沖縄における戦後高等教育史、特に琉球大学の歴史について、私は知らないことが多くとて…

当事者にとっての転職の意味

転職の意味の探究: 質的研究によるキャリアモデルの構成 (名古屋学院大学総合研究所研究叢書 30)作者: 安藤りか出版社/メーカー: 北大路書房発売日: 2019/02/19メディア: 単行本この商品を含むブログを見る臨床心理士であり、かつ、一般の職業を経験しCDA資…

ライティング支援の事例について

大学におけるライティング支援作者: 津田塾大学ライティングセンター,関西大学ライティングラボ出版社/メーカー: 東信堂発売日: 2019/03/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る津田塾大学ライティングセンター、出版社からお送り頂…

若者・大学生論学外自主ゼミ第1回

2019年春、若者・大学生論の学外自主ゼミを行います。★文献 1)本田由紀編、2018、『文系大学教育は仕事の役に立つのか:職業的レリバンスの検討』ナカニシヤ出版 https://honto.jp/netstore/pd-book_29179035.html 2)福島創太、2017、『ゆとり世代はなぜ転職…

各大学で開講されている「高等教育論」(1)

学部生が高等教育論を履修できる大学はどれくらいあるだろうか。また、そこで伝達されている高等教育論の知識とはどのようなものだろうか。以前にも調べて掲載してみたことがあるのだけれども、再度探索してみよう。 いくつかの大学のシラバス(2018年度版)…

ヤンキー研究の感想

〈ヤンチャな子ら〉のエスノグラフィー ヤンキーの生活世界を描き出す作者: 知念渉出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2018/12/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ダイが後ろの席にある筆箱を見て「きもっ」という。見ると、その筆箱には、短髪の男…

学生調査の話題

50年目の「大学解体」 20年後の大学再生: 高等教育政策をめぐる知の貧困を越えて作者: 佐藤郁哉出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発売日: 2018/12/18メディア: 単行本この商品を含むブログを見る終章「蒙昧主義的教育行政を越えて」において、学生調査に…

バスで群馬から東京へ・後編

に「師匠、小江戸川越に着くようです。風情ある町並みですね」 ぐ「群馬も負けてないよ。今度ブログで前橋や桐生を紹介してね」 に「本川越で降りたところです。ここまで来ると旅も半分を過ぎたような感じですね」 16:05 本川越駅→16:31 西武バス所沢営業所 …

バスで群馬から東京へ・前編

2018年12月、振替休日としていた平日のことです。その前日、突如思いつきました。そうだ、大学から東京までバスで行ってみよう!ルールは(1)スタートは群馬大学荒牧で、ゴールは東京23区内ならどこでもいい、(2)路線バスだけを使う、(3)コミュニテ…

蛍光灯とエアコン

以前の勤め先の一つと現在の勤め先とで共通していて、最初に勤めた大学ではあまり見かけなかった習慣がある。それは、教室に入った学生が誰一人として照明や冷暖房を操作しようとはしないことである。たとえば、履修する講義がない時間帯に空き教室で待機し…

教育社会学会公開研究会参加―アクティブラーニングの諸相

http://www.gakkai.ne.jp/jses/2018/10/19111635.php日本教育社会学会第70回大会課題研究Ⅲ「アクティブラーニングの教育社会学」公開研究会(11月6日)に参加してきた。主として高等教育におけるアクティブラーニングがテーマとなっていて、初中等教育におけ…

「"就活で学業がおろそかになる"はデタラメ」と言い切れるか

headlines.yahoo.co.jppresident.jp「"就活で学業がおろそかになる"はデタラメ」という記事を読んだ。日本経団連が2021年春入社予定となる学生の就職活動について「採用選考に関する指針」を策定しない、すなわち、採用活動開始時期の自由化を認めることを発…

デザイン・思想・国家

スウェーデン・デザインと福祉国家: 住まいと人づくりの文化史作者: 太田美幸出版社/メーカー: 新評論発売日: 2018/10/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 盟友である一橋大学の太田美幸先生から『スウェーデン・デザインと福祉国家: 住まいと人…

いただきもの―教育社会学入門書と教育学入門書

honto.jp大妻女子大学の牧野智和先生から、吉田武男(監修)、飯田浩之・岡本智周(編著)『教育社会学:MINERVAはじめて学ぶ教職』ミネルヴァ書房、2018をお送り頂きました。ありがとうございます。 牧野先生ご執筆の第10章「学校という空間と社会」におい…

「若者と社会」独自授業アンケート2018

私が担当した、2018年度前期全学共通科目教養育成科目総合科目群「若者と社会」(2単位)の履修者は約80名でした。この科目は学生による授業評価アンケートの対象外でしたので、講義終了後かつ成績評価決定後の時点で、独自にアンケートを行いました(回答は…

初期キャリアの「生きづらさ」

nyaaat.hatenablog.com nyaaat.hatenablog.com お盆休み、ニャートさんの記事を読み返していて、修士2年の頃を思い出してつらくなってしまった。新卒で入社した企業を辞めて大学院に進学したものの、研究の難しさに挫折して再就職先を探していた。その時期は…

『文系大学教育は仕事の役に立つのか』

8月に『文系大学教育は仕事の役に立つのか:職業的レリバンスの検討』が刊行されます。 (出版社さんから掲載許可を頂いた書影です) https://honto.jp/netstore/pd-book_29179035.html (honto:本の通販ストア)問題関心 長期的な価値創造や人類的な普遍性…

新書(だけ)で読む能力主義[後編]

研究室の書架にある新書縛り能力主義論、後編である[後編]。教育の力 (講談社現代新書)作者: 苫野一徳出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/03/19メディア: 新書この商品を含むブログ (12件) を見る 「選抜」についてですが、このテーマに関して最初に理解…

新書(だけ)で読む能力主義[前編]

学者は「能力主義」についてどのようなことを語ってきたのか、研究室の書架にある新書縛りで確認してみよう。[前編]日本教育小史―近・現代 (岩波新書)作者: 山住正己出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1987/01/20メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含…

群大ビブリオバトル2018菖蒲月

本日の講義でビブリオバトルを行いました。若者に関連する書籍、ただし若者の定義はそれぞれに任せるという条件で実施した結果、全14グループのチャンプ本は以下のとおりになりました(学生が文庫版を挙げている場合には、そのまま文庫版を提示しています)…

東洋経済のネット記事「教育困難大学」について

「教育困難大学」に来る学生の残念な志望動機 必然的に起きる「5月病」に苦慮する教員たち https://toyokeizai.net/articles/-/219604この記事の筆者は修士を取得なさっているようなので、「動機の語彙」という概念を聞いたことがあるかもしれない。「動機」は個…

「二つのライフ」

高大接続の本質―「学校と社会をつなぐ調査」から見えてきた課題 (どんな高校生が大学、社会で成長するのか2)作者: 溝上慎一,京都大学高等教育研究開発推進センター,河合塾出版社/メーカー: 学事出版発売日: 2018/02/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この…

群大生への連絡(2018.4.11)

前期水曜5-6限の二宮担当講義についての連絡です。 Moodleにアクセスできない場合、今週(4/18提出予定)の宿題は行わなくても構いません。再来週以降にあらためて提出して頂くことになります。

辺境にある学問

変容する社会と教育のゆくえ (教育社会学のフロンティア 2)作者: 日本教育社会学会,稲垣恭子,内田良出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2018/03/29メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る執筆者のお一人からお送り頂きました。勉…

働く青年

この1、2ヶ月ほど、たとえば次のような本を読んでいた。高等教育論を研究していると、どうしてもその対象としてかつてはエリートであった大学生を選んでしまう。しかし、ある時期までは大学生が同年代の若者・青年の中では特殊であったことを思い起こすため…

卓越化と大学

文化・階級・卓越化 (ソシオロジー選書)作者: トニーベネット,マイクサヴィジ,エリザベスシルヴァ,アランワード,モデストガヨ=カル,Tony Bennett,Mike Savage,Elizabeth Silva,Alan Warde,Modesto Gayo‐Cal,磯直樹,香川めい,森田次朗,知念渉,相澤真一出版社/…

学校から仕事へのスムーズでもなく、間断のないこともない移行

honto.jp 執筆者のお一人からお送り頂きました。ありがとうございます。問題意識は次のように示されている。 若年層の教育および職業キャリアをめぐる状況は近年大きく変容してきたといわれる。広く社会的にも話題となっているフリーター・ニート問題のみな…

会社勤めをしていた頃

(1) 新卒で入社して、4月には早速、翌年実施予定の持株会社化・分社化に向けてのタスクフォースに人事部若手として参加、同時に、給与・社会保険料計算手続きの手伝い、新卒採用の手伝い、前年度人事考課・賞与計算と人事関連管理会計についてはいきなり…

工業高校とイノベーション

honto.jp 筆者は、大阪府内の工業高校(中等教育)において長年勤務し、そこで、「課題研究」や課外活動を通じて、学生(二宮注:生徒のことだろうか)とともに実践し、これまでに10を超える発明に至った。特許などは基本的に公開して、実際に民間企業で実用…