中国のビザを取得してみた

 2023年夏に中国の査証(Lビザ)を取得したときの記録である。ビザの必要の有無、取得方法は必ずしも常に同じというわけではないものの、参考のために公開しておく。

1.オンラインによる「申請表」入力と「申請日時」の予約
 2023年7月下旬、中国ビザ申請センターのウェブサイトで「申請表」を入力する。個人情報の入力や顔写真のアップロードなどを行う。入力するべき項目が多いのでやや大変である。すべてを入力した後で「申請表」をダウンロードしてプリントアウトする。
 次に、中国ビザ申請センターへ訪問して各種書類を提出する申請日時を予約する。東京の場合、予約可能な日程が8月下旬以降であった。そこで、8月最終週のある日の午前9時15分~9時30分の日時を予約した。そして、「査証予約確認票」とメールで送られてきた「Chinese visa application service center appointment information」をプリントアウトする。

2.提出書類の準備
 上記の「申請表」に加えて、次の書類を用意した。(1)航空券(e-チケット)とその領収書、(2)滞在予定のホテルから届いた予約確認のメールとその領収書、(3)中国ビザ申請センターによって大きさと背景の色が指定されている証明写真2枚、(4)現在使っているパスポートとその顔写真ページのコピー、(5)有効期限が過ぎている古いパスポートとその顔写真のページのコピー、(6)さらに古いパスポートすべて、(7)以上すべてのパスポートにおける中国入出国スタンプが押されているページのコピー、(8)1度だけ取得したことのあるLビザ(1990年代中頃に取得、スタンプと責任者のサイン入りのタイプ)のコピー、である。(1)~(8)の書類と、「申請表」「査証予約確認票」「Chinese visa application service center appointment information」を持参することになる。

3.書類の提出
 予約済みの日の午前8時30分に東京ビッグサイト駅に着く。8時35分にはビル12階の中国ビザ申請センターの入口にたどり着いたもの、すでに30人ほどが並んでいる。最後尾に立ったところ、5分ほどして様子がおかしいことに気付く。実はビザ申請の列と、ビザ受取の列の2つが混在していることがわかる。申請の列の最後尾を廊下の先の右側へ曲がった方に見つけて並び直す。そこには先ほどは見えなかった列が存在していて、結局先頭から30人ほどのところで並ぶことになる。前後に並んでいる方の会話から、9時15分~9時30分ではなく9時00分~9時15分の予約を取っている場合もあるらしいことを知る。8時45分頃、ビルの警備員らしい方が列を整理しながら、受取の人を専用の部屋へ案内し始める。9時ちょうど過ぎ、申請のための部屋へ案内される。入口で「Chinese visa application service center appointment information」に記載されている予約日時を確認される。15分早いものの特に咎められることなはい。
 部屋はあたかも中国の鉄道駅の切符売り場のような雰囲気である。まず、事前書類確認を行う列に並ぶ。念のためたくさん持参した書類のうち必要なものを選別してもらう。書類の不備がある場合は、この時点で親切に対応方法を教えてもらえるようである。証明写真の撮影機と1枚20円のコピー機は室内に置かれていて、必要に応じて利用できる。私の場合は不足している書類はなかったものの、余分な書類を返してもらう。そして、受付順番待ちの番号が書かれた紙をもらう。
 椅子に座って順番待ちをする。9時15分、モニターに自分の番号が掲示されたので、指定の窓口へ向かう。この窓口で書類の提出と、あらためて顔写真の撮影を行う。なお、半月前に指紋の登録は免除になっていたため行われていない。書類の中でも、特に航空券とホテルの予約確認メールに記載されている日程や氏名については何度も確認を行っているようである。なお、先ほどの事前書類確認と合わせて、(1)(2)の領収書、(3)の証明写真1枚、(6)のすべて、(7)直近のスタンプ以外のすべてのスタンプが押されているページのコピー、(8)は不要であるために返却された。9時25分、書類の確認が終わって受理されるとともに、「請求書」という記載のあるビザを受領するための紙をもらう。申請日から3日後の朝9時には受け取ることが可能であると説明される。すべての手続きを終えて、9時35分頃には東京ビッグサイト駅に戻ることになる。所要約1時間であった。

4.ビザの受け取り
 用事があったため、ビザの受け取りは申請日の6日後とした。10時10分に東京ビッグサイト駅に着き、先日と同じ事務所へ赴く。申請を行う部屋の入口にいる警備員に声をかけて、「請求書」を見せながら受け取りに来た旨を告げる。以前と同じく部屋は賑わっていて、書類の不備を指摘されたらしい数名の申請者が証明写真の撮影機やコピー機の前で並んでいる。
 警備員から整理券をもらって、受け取り専用の比較的小さな部屋へ行く。部屋の中の窓口では、大量のパスポートをやり取りしている代行業者が2人いて、時間がかかることを覚悟する。しかしながら、10時20分には自分の番号が呼ばれる。「請求書」を提出し現金で8,500円を払って、預けていたパスポート二つ(上記の(4)と(5))を返却してもらう。シールタイプのビサが貼られていることを確認してあっけなく終了した。釣り銭が不足していることを予想していたので、持参した500円玉が活躍した。


こちらはビザの写真の一部。