「若者と社会」独自授業アンケート2018

私が担当した、2018年度前期全学共通科目教養育成科目総合科目群「若者と社会」(2単位)の履修者は約80名でした。この科目は学生による授業評価アンケートの対象外でしたので、講義終了後かつ成績評価決定後の時点で、独自にアンケートを行いました(回答は任意)。18名の学生から回答が寄せられました。ありがとうございます。なお、ほとんどの履修者が1年生でした。その所属学部・学科は理工学部教育学部、医学部医学科、医学部保健学科で、偶然にも偏りがあまりなかったです(時間割の都合上からか、社会情報学部の学生はいませんでした)。
事前に許可を頂いているように、ウェブ上ですべてを紹介したいと思います。



Q.講義全体の感想をお書きください。


  • 最初は難しいと感じていた話題も、回を重ねるごとに前の講義との繋がりを見つけたりすることで関連性を考えられるようになった。毎回レポートやミニッツペーパーを書くことで、正しいレポートの書き方も学べる講義だと思った。
  • この講義を履修しなかったら考えなかったであろうことを真剣に考えることが出来た。政治、カルトなど少し難しい内容もあったが、恋愛、自傷行為などイメージしやすいものもあったため、毎回の講義が楽しみだった。また、授業内容と考察をまとめるレポートを毎回書くことによって文章を書くことに慣れることが出来、人の話を要点を絞って聞く方法も分かった。
  • とにかく社会学、教育社会学政治学、経済学の分野に関心がない人にはつらい講義だと思った。しかし、少しでも興味があったり頑張りたいという意欲のある人は絶対受けた方がいい講義だと思った。予習のための論文を読みこみ、1週間その事についてあれやこれやと考えることはとても自分を成長させてくれると感じたし、考えたことを表現するために色々な用語を理解することも大切だった。細かいところだが、大学の講義への取り組み方というのも教えてもらえる大変貴重な講義で1年生のうちに受けることができてよかった。講義に熱を注げばそのぶん成長できる機会がある講義だと思った。
  • はじめは、「当たり前」のことに疑問を持ち、それがなぜ「当たり前」なのかを考察することには苦戦した。しかし、授業回数を重ねるにつれて内容についていけるようになり、徐々に考察することができるようになってきた。実際、政治的なニュースを以前よりも深く考えながら見ることができるようになったと思う。しかし、まだまだ知識不足により、愛国心などは興味深かったが、二者の対立する考え方を深く考察することができなかったように感じる。全体としては、講義内容は面白いものが多く、学ぶものが多かった。
  • ミニッツペーパーや予習レポートが少し負担ではあったが、講義の内容は興味深いものであったため受けることができて良かった
  • 期末テストがない分予習やミニッツペーパーが大変。講義の中身自体は社会学てきな内容が大半で専門用語をそのまま理解しなければならないから結構難しい。しかし、抽象的なことを考えるいい機会でもあった。
  • 元々社会学に興味があったということもあり、講義全体としてとても満足することができた。しかし、レポートの考察について、先生の説明がわかりづらく何を書けばよいのかわからなかったり、「すべて」のスタンプにリプライをする意味が本当にあったのかなど、レポート課題については納得できない部分も多々あったが、文章力や要約力は4月に比べてかなりついたと思う。
  • 考察するのが難しかった
  • 講義時間内にミニッツペーパーを書き上げることは非常に大変であったが、今を生きる私たち若者にとっての「あたりまえ」を深められる講義である。
  • 講義内容はシラバスに書いてあった通りで、もともと講義内容が自分が興味を持っている内容を多く扱っているという点でこの講義を選んだので、その点では私が望むような講義が受けられた。
  • 講義内容は自分にとっては難解であったが、客観的目線での社会を見つめることができて、現代社会における自分の立ち位置というのがわかった気がする。それ以上にこの講義では予習レポート、ミニッツペーパー等の活動を通して大学生にふさわしいレポートの体裁や内容の書き方を獲得できた。これらを踏まえると字自分にとっては非常に有意義な講義であった。
  • 最初は、要約、考察に手こずったが、回数を重ねることで慣れ講義が楽しくなった。また、この講義を受講することで他の講義で要約、考察を求められたときにやりやすくなった。
  • 最初は難しそうな講義だなと思っていたが、いざ受けてみると若者について改めて考えさせられる、面白い講義だった。予習レポート、ミニッツペーパーのどちらも大変ではあったが、文章力、書き方等が少しずつ身についてきたため、ためになった。
  • 自分が知らなかった世界のことを知れた。新しい視点を持てた。
  • 社会の仕組みや、今起こってる社会の現状を把握することができて、とても為になる授業だったと思います。
  • 他の選択科目と比べるとやや大変な講義ではあったが、とても充実していた。
  • 予習レポートを書くとき,読みにくいと感じる論文もあったので,それを要約して考察するのは大変だった。
  • 論文に対する考察を毎回行ってきたことによって、他の講義で考察を行う際に役立てることができた。論文の読み方、考察の仕方はこの講義で学んだと言っても過言ではない。二宮先生にはとても感謝している。また、普段の生活では真剣に考えないようなことも考える機会を与えてくれた。以前の自分とは違った意見を持つことができた。

論文や授業内容の要約、考察に多くの時間を使ったことでしょう。1年生にとって、それらの練習はとても重要です。考察というのはとても難しく、私だっていまだに苦労しています。また、皆さんはあまり気付いていないかもしれませんが、要約、考察をしながらも日本語ライティングの練習にもなっていたと思います。毎回の私からのフィードバックと、それに対する皆さんからのリプライの「はてしない」やりとりがそれに該当します。そして、「読みにくい」論文もあえて課題に指定しています。さて、その理由は何でしょうか?



Q.「若者と社会」の履修経験者として、この講義を受ける際のコツを教えてください。

  • 予習レポートも講義も、段落ごとや話題ごとに何を述べたいのかをまとまりで考えながら行うと理解しやすいかもしれない。相手が読むということで、マージン(余白)、日付など読みやすくするにはどうしたらよいか、必須事項は何か考えながらレポートを作ることが大切だ。
  • 「就職に有利だから」や、「大学に通ってモラトリアムを楽しみたい」などといった理由で大学に通っている人は受けるべきではないと思う。きちんと自分が学びたいことがあって、そのことに対して真摯に取り組む覚悟がある人は受けてもいいと思う。でも最終的には自分で決めることなので、自分の考えに従って受けるかどうかを決めるべきである。
  • ミニッツペーパーのヒントにもなるので、講義中にはメモを意識的にとると良い。
  • レポートが大変に思うかもしれないが、興味深い内容の予習論文、講義だから、コツコツと努力して単位を取りたい人にはおすすめである
  • 一番重要なことはよく考えること。自分にとって興味のない話も多分この講義は多いと思います。でもそれらについて考えることで今までニュースとかで何気なく見てきたニュースとかに対する新たな見方ができるようになるかも。レポートの体裁は整える。
  • 簡潔にまとめること
  • 考察に自分なりのイラストや図を入れておくと分かりやすくなる。文章にすることだけが考察ではない。
  • 高い意識を持って臨めば、大学で必要な力が身につくことは間違いない。
  • 最初は、大変かもしれないが自分のためになると思って最後まで頑張ること。
  • 自分の固定観念や今までの経験などをあまり気にせずに与えられた事柄について考えると柔軟な答えを出すことが出来ると思う。
  • 自分の予習と講義内容がどう関連していて、どこが自分の考察と一致していたかを考えながら講義を受ける。講義中に自分が要約できそうな内容を発見し、今までの講義との関連を考える。
  • 常に疑問を持ちながら講義を聞く
  • 先生に教えてもらったことを参考にしながら、しっかりと自分の考えをもつこと。
  • 先生をリスペクトすること。
  • 当たり前のことに疑問を抱き、自分の立場と異なる視点からものごとを考察することが重要である。
  • 答えがないことが苦にならない人が受講に向いていると思う。
  • 毎回のフィードバックは難解なものもあるがしっかりと受け止めて考えることが大事。また、予習レポートは講義が終わってすぐには書かないで1週間しっかりとその問題について考えることが後半になって良いレポートを書くことに繋がる。この講義はまず考えてその考えを紙にまとめるという作業を繰り返すが毎回毎回しっかりとしたものを作ろうとする姿勢が大切だと思う。とにかく質を上げるという意識で取り組んで欲しい。そのうち慣れてきて要領はつかめる。
  • 予習レポートと、授業中のレポートを書くことに慣れる事が大切!また、社会で起こっている様々な問題に興味がある人は、履修をおすすめします。

来年度以降の後輩に向けて、この講義の攻略法をお尋ねしました。「リスペクト」は不要ですが、他のアドバイスは参考になるでしょう。なお、最後まで出席した学生は全員単位を取得した様子です。せっかく大学に入ったのですから多少なりとも難しそうな講義にも挑戦してみましょう。得られるものは少なくないはずです!