FD

学内FD:ポートフォリオの活用・アクティブラーニング

先日、医学部保健学科の「教育ワークショップ」において、ポートフォリオの活用とアクティブラーニングをテーマとしてお話しさせて頂きました。保健学科の皆さまのお時間を頂戴いたしましてありがとうございます。 当日の内容は次のとおりです。 1.自己紹…

鍵のついた書籍を読み上げる時代からの長い伝統を持つ講義法について

講義法 (〈シリーズ 大学の教授法〉2)作者: 佐藤浩章出版社/メーカー: 玉川大学出版部発売日: 2017/06/27メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る待ち望んでいた書籍が出版された。たとえば、これまでアクティブ・ラーニングに焦点を絞…

研究プロジェクトのウェブサイト

大学における新しい専門職に関する研究科研のプロジェクトのサイトをつくりました。研究成果等の発信を行う予定です。 「第三の領域」についてどちらかというと研究者の立場からみているという限界があるので、職員からみたそれについては不十分であることが…

黙り込む教授その2

せっかくなので、以前の勤務校で担当した授業「大学での創造的学び」に関して、その授業を行いながら記録を取っていたノートの一部を公開してみよう。Kennedy Schoolよりは、到達目標が僅かばかり見えやすくなっているといえるだろうか。ノートをそのまま転…

黙り込む教授

http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/122400041/021500020/この記事で紹介されているKennedy Schoolの授業が、以前私が日本工業大学で担当していた「大学での創造的学び」に似ているという指摘を知人の研究者から頂いた。 以下、記事の引用である。 「…

年齢とコーホート

研究室の段ボールを片付けていたら、こんなもの(コピー)が出てきた。一橋大学前期自治会講義教官評価委員会、1995、『講義教官評価93総集編:一橋大学における学生主催の講義評価の試み』(頒価350円)いまはそうは言わない「教官」という言葉が時代を感じ…

形成的な営みとして捉えてみる

学生を思考にいざなうレポート課題作者: 成瀬尚志出版社/メーカー: ひつじ書房発売日: 2016/12/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る編者、著者の成瀬先生、崎山先生、児島先生からお送り頂きました。ありがとうございます。https:…

労働法・社会保障法とキャリア教育

http://ci.nii.ac.jp/naid/110009604943 新谷康浩、2013、「キャリア教育における「非就労」への「まなざし」:キャリアテキストの分析を手がかりにして」『横浜国立大学教育人間科学部紀要. I, 教育科学』15以前から気になっていたこの論文(そして、一連の…

パンドラの箱とは何のメタファーか

大学の「初年次教育」科目がどんどん増殖する理由 大学教育の「パンドラの箱」:初年次教育という憂鬱(3) | JBpress(日本ビジネスプレス) JBpress(Japan Business Press)というウェブサイトに掲載された、児美川孝一郎「大学の『初年次教育』科目がどん…

大学評価と「青年の発達保障」 (大学評価学会・シリーズ「大学評価を考える」)作者: シリーズ「大学評価を考える」第7巻編集委員会出版社/メーカー: 大学評価学会発売日: 2016/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る山梨学院大学の児島功和先…

文系修士課程院生の進路をテーマとして、6月の大学教育学会と9月の教育社会学会で発表を行うべく準備を進めている。ところで、院生の「能力獲得」については2つの異なる意見があるようで困惑している。 一つは次のような意見である。 http://d.hatena.ne.jp/…

前任の日本工業大学においてチーム・ティーチングの一員として担当した「大学での創造的学び」等の初年次教育科目では、私がお声掛けした方だけで学外の研究者約20名にご参観頂いた。先週、ある美大の授業に関する記事をきっかけとして、どうしたわけかその…

お忙しい方は文章を読む時間がないだろうし、かつて所属した工学部では教員であっても短い文章(メールであれば3行以内)しか読む習慣がないということをお聞きした。そこで、エグゼクティブ・サマリーとして書いておく。 数年前に携わった仕事の一つにGPAを…

大学選びより一〇〇倍大切なこと作者: 筒井美紀出版社/メーカー: ジャパンマシニスト社発売日: 2014/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見る まえがきでは、「大学とは、本物のリテラシーを身につける場である。それがどういう意味なのか、できるだけ…

http://ihuru09.jp/archives/373 https://kaken.nii.ac.jp/d/p/15K13195.ja.html 先日、公開研究会「レポート課題において何を問うべきか?―オリジナリティが求められる論題とその評価」に参加してきた。(とても勉強になったことは当然で)以下は私が考えな…

NITの「大学での創造的学び」「文章能力トレーニングの基礎/応用」では、学部1年生が〈主体的〉に大学での授業を受けられるようになることのみならず、長い人生でも同じように自らの意志や判断に基づいて行動できるようになることを遠大な目的としている。…

続・心を動かすプレゼンなど要らない

http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20150101 心を動かすプレゼンなど要らない このエントリの続編である。 大学の講義で授業内容の詳細、要点、要約、キーワード、参考資料などが記された印刷物(プリント、ハンドアウト、レジュメ)が配布されるのが「あ…

授業中にその授業の単位取得とは直接的な関係がない試験や検査を行う場合、必ずしもその目的は「よい点数」を取得することだけではない。試験や検査を受けることそのものが目的となることがある。 そこでは、 保護者や教員に任せることなく自ら当該試験や検…

PDCAサイクルについては、これまでブログで述べてきたとおりである。 http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20150121 http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20110815 http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20081106 製造工程において、その品質管理に統計的手法…

以前、ある大学教員が、「大学とは、世の中が理不尽であることを学生に伝えるための場だ」(大意)と発言したことを、私は許したくない。そのように居直った途端に、教える側の恣意や専横、教育の暴走が始まると思うからだ。教育の「意義」を問うことは、教…

いつの間にか身につけた相互に矛盾することもある思い込みらしきことを挙げてみる(順不同)。大学にはこれらを何か別のものへ、やや古い流行り言葉で言えば「転換」させる仕事があるようだ。いわゆる高大接続の論点である。 重要なことはすべて板書される。…

先日、立教大学2014年度秋学期全学共通カリキュラム「高等教育の歴史的展開/N」の授業評価アンケートに関する所見票を提出した。今年は一昨年同様に履修者が少なかったため、各項目の点数や自由記述の紹介は控えたい(2013年度についてはこちら)。この授業…

いまさらながら大学教育の「質保証」についてごく簡単に確認する。 http://blogos.com/article/80716/ 以上のように、我が国の高等教育の”質”は、エリート段階でエリートと学生を中心に施されていた教育水準の高さを、マス段階では定員を順守することを、そ…

あけました。 さて、ときおり、プレゼンテーション・ソフトウェア―マイクロソフト社のパワーポイントが代表的だろうか、以下パワーポイントと表記する―を使っていると「良い授業」、使わずにハンドアウトだけを配布すると「悪い授業」、そのうえ、ハンドアウ…

大学中退を「予防」する必要はあるのだろうか。 先日、ある講演会で大学中退を「予防」するためのプログラムについて話しを伺った。学生と大学の「ミスマッチ」を防ぐために、さまざまなプログラムを用意しているのだという。授業料収入を重要視する大学経営…

大学に対して学生募集や入学前教育などのコンサルティングを行うご商売をしている方から、このような感想を頂戴した。間抜けやなぁ http://t.co/rI6CCMmiyo やるヤツはやるしやらんヤツはやらんのよ。それに、纏まる時は纏まることが出来る連中と、糸の切れ…

http://ci.nii.ac.jp/naid/40019765589 小山治、2013、「初年次教育としての学習技法型授業の効果―1年生と4年生の共時比較」『大学評価研究』12。 以前、抜き刷りを頂戴した論文である。社会科学分野の学生を対象とした質問紙調査の結果から、学習技法を身に…

先日の日本高等教育学会課題研究2「日本の大学院教育を考える(1)―第2期拡張期の帰結―」は100名を超える参加者をお迎えしました。丁寧に議論を深めて頂いた皆さまに感謝申し上げます。 当日は「教員から見た社会科学系大学院教育の現状」というタイトルで報告…

昨年夏ごろより偶然にも学内外の複数の方から、社会学を専攻する1年生に対する必修講義というのはどのようなものが望ましいかという質問を頂いた。講義方法としてはセンターのGP*1で実施していた「講義=演習連結型」というものを勧めているのだけれども、内…

研究ベース学習作者: 小山田耕二,日置尋久,古賀崇,持元江津子出版社/メーカー: コロナ社発売日: 2011/05/24メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る先日、FDと名付けてもよいであろう打ち合わせ―専門科目の初年次…