- 作者: フィリップ・デルヴス・ブロートン,岩瀬大輔,吉澤康子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/05/21
- メディア: 単行本
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HBSの体験談は、そのタイトルが示唆するほど、単純にはHBSの価値、規範を批判、否定する気にさせるものではない。むしろ、そこにある文化資本をめぐる凄まじい象徴闘争を見える形で提示してもらったことに感嘆する。翻って、日本の高等教育機関が、いかに象徴暴力の正当化に成功しているかということに気付かされる。「大学への適応不全が問題である」なる言説は、まったくの見当違いなのである。
もし、大学の雰囲気に馴染めない学生がいれば、胸をはってそう言えばよいだけのことである。それは、個人の性格とは何ら関係のないことである。