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いまさらながら大学教育の「質保証」についてごく簡単に確認する。


http://blogos.com/article/80716/

以上のように、我が国の高等教育の”質”は、エリート段階でエリートと学生を中心に施されていた教育水準の高さを、マス段階では定員を順守することを、そしてユニバーサル段階では、教育課程やそれをつかさどる大学運営体制全体をさしていたことがわかる。



http://www.niad.ac.jp/n_shuppan/package/no9_21_niadue_glossary_2011.pdf

However, when reviewing institutions, quality may be considered to be the kind of activities they carry out, how well these are functioning and how distinctive and valuable such activities are to each stakeholder. The viewpoints from which quality is assessed will include excellence of performance, conformity to external quality standards, attainment of institutional objectives, and levels of stakeholder satisfactions.



http://www.juaa.or.jp/images/accreditation/pdf/handbook/university/2014/h_honbun_01.pdf

「内部質保証」(Internal Quality Assurance)とは、PDCAサイクル等の方法を適切に機能させることによって、質の向上を図り、教育・学習その他のサービスが一定水準にあることを大学自らの責任で説明・証明していく学内の恒常的・継続的プロセスのことをいい、これを実現する体制を整備し運用することは、諸外国でも、大学運営において重要な仕組みであることが説かれています。



http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shitu/06032412/001.htm

ガイドラインは、グローバル化の進展に伴う海外分校の設置やeラーニングといった新たな形態を含む国境を越えた高等教育の提供の進展に対応し、国境を越えて提供される高等教育の質保証に関する国際的な枠組みの提供を目的としている。この枠組みを通じて質の高い高等教育が国境を越えて展開されることを促し、高等教育の国際化の恩恵を最大限に高める一方で、質の低い教育や不当な提供者から学生等の関係者を保護することを意図している。




「質保証」とは大学が卒業する大学生の質を保証する、という意味であるという話しを聞く機会が頻繁にある。しかし、結果としてそうであるのだとしても、その説明は誤りである。正確には上記それぞれで説明されているように、大学が教育の質を様々な手段を利用して維持、向上させるという意味である。たとえば、GPAが低い大学生を卒業させないことではなく、GPAが低くなってしまわないような学習支援体制を整えること、それを不断に改善することこそが「質保証」である。このことは企業経営における「品質管理」とよく似ている。最終的な商品やサービスの品質を保証するというのはあくまでも結果にすぎず、その結果を導くための生産プロセスを複数の手段で調査、点検、改善しようとするものである。大学におけるエンロールマネジメントを企業経営の統計的品質管理として捉えることも可能であろう。このことから、ボーダーフリー大学(俗語では「Fラン大」)を揶揄する文脈で「質保証」が持ち出されるのはまったく奇妙である。
もちろん、この「質保証」の機能主義的な考え方にまったく問題がないというわけではない。それはまた別の機会に。