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政策過程 大学と社会 政策過程 大学と社会

先日、科研費基盤研究(C)が採択されたという通知を頂きました。タイトルは「高等教育新興プロフェッションの養成メカニズムに関する実証的研究」で、研究期間は平成28年度から平成31年度までの4年間を予定しております。
研究目的は次の通りです。

本研究の目的は、高等教育機関において必要とされている新たな複数の専門職(プロフェッション)に関して、(1) 実際の担い手は誰か(【a. 専門職の隣接分野への移動】)、(2) どのようなキャリアパスと待遇になっているか(【b. 専門職の市場】)、(3) 職務を遂行するための知識・技能はいかなるものか(【c. 専門職としてのトレーニング】)、 の3つの観点から横断的、実証的に明らかにすることである。研究対象である新たな専門職は教育、研究、社会貢献の各側面から求められているものの、現時点においてその養成は必ずしも制度化されているわけではない。そこで、本研究は新興専門職の制度化過程を明らかにするという点での学術的意義と、高等教育改革に関する喫緊の政策的インプリケーションを得るという実践的意義を兼ね備えている。


研究計画調書 研究目的(概要)より

この課題は私がこれまで継続してきた高等教育の政策過程研究に位置付けられるものでもあります。政策として新たな専門職が必要であると認められたとしても、その養成には本来であれば時間がかかるはずであるのに、高等教育の「現場」ではすぐにその専門職の配置が求められるという矛盾をどのように解決してきたのか、すなわち、政策の遂行段階における問題に着目するものです。
研究計画調書では、ファカルティー・デベロップメント担当者(FDer)、初年次教育・リメディアル(補習)教育担当者、留学・国際交流担当者、キャリア・アドバイザー、インスティトゥーショナル・リサーチ担当者(IRer)、産学官連携コーディネーター、リサーチ・アドミニストレーター(URA)の7種の新しい専門職に焦点を合わせるとしています。研究競争力強化、ユニバーサル化、国際化の観点から特に必要性が高い主張される専門職で、その多くは一部の研究分野においてはなぜだかアカデミック・キャリアの初職にもなっているものです。それが若手にとってよいことかどうか、皆さまのご意見はいかがでしょうか。ただ、科研費は満額交付されるわけでありませんので、実際の交付額をみてもう少し絞り込むべきかどうか再検討する所存です。
私以外の研究メンバーは研究分担者4名、研究協力者1名です。5名の方々はいずれも優れた研究者で、私などはもう教えて頂くことばかりになりそうです。いや、そうならないためにも、まずは先行研究レビューを地道に行います。


追記:「政策的インプリケーション」という言葉につきまして、私は普段の研究では使うことはありません。その理由は複数あるのですが、いずれ説明させてください。