2012年冬学期全学共通教育科目「現代若者論」の第1回オリエンテーションは、


日時:10月5日(金)4限 [1] 14:40〜 [2] 15:30〜
場所:2301教室(東2号館3階)


で実施します。履修を希望する場合、必ず出席してください。例年、第1回はとても混雑します。早めに教室に来ること、[2] 15:30〜の回に出席することをお勧めします。
教室移動やノート・テーキング(ノートを書くこと)の手伝いが必要である、日本語が苦手である、レポート執筆を特に苦手としているなど、何らかの困難を抱えている場合は担当教員に相談して下さい。一緒に解決策を考えましょう。

若者の現在 文化

若者の現在 文化

この本をテキストに用います。大学生協(西キャンパス)などで入手してください。また、講義中に言及することがありますので、毎回、持参して下さい。
以下、当日配布資料の抜粋です。参考まで。

1.3.「現代若者論」講義に対する予想される批判と返事
担当教員が若者の悪口を言っている!
→ 担当教員が言うのではなくて、たとえば、社会において支配的に流布している「若者の悪口」を対象として、それがなぜ流布してしまうのかを議論していく。


自分の経験とまったく異なる若者像が提示されている!
→ あなたの身近な世界の方が偏っているかもしれない。自分の世界だけが、特権的に「正しい」と認められたり「ふつう」と考えられたりするわけではない。時代、地域、学歴、階層…によって、「正しい」や「ふつう」と思われることがらは大きく異なっている。〔例〕同世代の一橋生のあいだでさえ「正しい」や「ふつう」は異なっているはず。


提示された若者像は自分とは関係ない!
→ 講義で紹介される若者像を通じて、自分の体験を相対化すること(=任意の社会科学のアプローチによって、分析的に思考すること)が求められている。

4.序論―大学生について
(略)
参考)フンボルト理念
ヴィルヘルム・フォン・フンボルト(1767年-1835年)
ドイツの言語学者・貴族・官僚、ベルリン大学の創設者


「大学の自由」:中世ギルドの伝統を受け継ぐ
 ・教員の自由―教室のなかで何を言おうが自由
 ・学生の自由―講義に出るのも出ないのも自由
学生を一人前の大人として扱う
まったく自由に講義を選択できた
一般市民に迷惑が及ぶ行為(喧嘩、決闘・・・)―「学生牢」
場合によっては学生の集団退去:気に食わない大学、町に対する抗議
勝手気ままなキャンパスライフ


フンボルトのすき間」―学生の目標設定を困難にする
ギムナジウムから大学へ進学すると、いきなり一人前の大人扱いされてしまう
どの講義を取ればよいのか?ゼミナールに参加する意義があるのか?
→ 現代の一橋生?
(潮木守一、2008、『フンボルト理念の終焉?―現代大学の新次元』東信堂