「学生生活の技法(木曜5限)」の履修を希望する場合、かならず第1回のオリエンテーションに出席して下さい。4月12日(木)5限、教室は310(西キャンパス第2講義棟3階)です。対人関係の技法やストレスへの対処といった学生生活に関するスキル、レポートの書き方や文献の探し方といった学習に関するスキルを身につけることを目的とします。学生生活のはじめの一歩を上手に踏み出すための技法を提供します。
これまでの大学は「習うより慣れろ!」、「弟子は師匠の背中を見て…!」、「手取り足取りの指導はおかしい!」といった徒弟制的な慣行を美徳としてきました。私が学部1年生だった頃は、当時流行していた東京大学教養学部のテキスト『知の技法』の購入を求められ、まったくそれについての解説もないままに感想文の提出が課題とされました。何も理解することができなかったにもかかわらず、さまざまなスキルが身についたということにされていました。そもそも感想文を評価するという営みが適切に行われていたのかのも曖昧です。しかし、近年、学生のみなさんの自主性を重んじるという美名のもと、実際には放置してきたという慣行を批判的に捉えて、体系的に知識や技能を身につけられるようにすることが重視されています―もちろん、従来の慣行には多くの利点もありますので否定するわけではありません。
数年前、この講義は本学の教育学、心理学の専門家による大学像の問い直しに関する議論をふまえて開講されました。皆さんの履修をお待ちしています。履修しない場合でも、大学生活のスキルに関するテキスト数冊を読んでみることをお勧めします。大学生協図書館、書店などには数多のテキストが並んでいますので、じぶんに合いそうなものを選んでみて下さい。