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23日は広島大学で文献調査をしていた。しかし、「大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)」の打ち切りがとても悔しくて、ほとんど集中することができなかった。






文部科学省メールマガジン「大学改革GPナビ−Good Practice−(第108号)」を抜粋する。お詫びがしれっと書かれているだけである。今後どうするべきかは「自己責任」で考えなければならないようだ。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/tokushoku/05060601.htm

前述のとおり、昨年末に平成24年度政府予算案が閣議決定されました。財政当局や関係者のご理解をいただき、24年度は、総額575億円(対前年度79億円増)を確保することができました。昨今の厳しい国の財政状況の中で、増額が達成できたことは、ひとえに皆様の熱い応援のおかげと深く感謝申し上げます。ただ、一方で、行政刷新会議事業仕分けの結果を踏まえ、一部の継続事業について早期に廃止することになったことは、各大学に大変ご迷惑をお掛けすることになり深くお詫び申し上げます。



公立大学協会は見解を表明している。頼もしい。採択機関がこの事態にどのように対応するのか、とりまとめをするのだろうか。
公立大学協会「平成24 年度文部科学省予算案に対する公立大学協会の見解」
http://www.kodaikyo.org/h23/111227_kenkai.pdf

「大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)」は採択大学において継続して取組みが進められているにもかかわらず全額打ち切りとなりました。中期的な展望をもって組織的に改革を進めてきた取組みがまさに実ろうとしている瞬間に、根拠となる政策が無責任に方針を変更されることは、これまで投入した税を無駄にするという点で極めて不適切であるばかりでなく、政府と大学の信頼関係を大きく損なうものであると言わざるを得ません。



ところで、打ち切りの発端は行政刷新会議事業仕分け」である。
http://www.cao.go.jp/sasshin/shiwake3/details/pdf/1118/kekka/A26.pdf

評価者のコメント
(1)大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)
● 当該バラ撒き型事業は原則として廃止する。少なくとも、各大学の財政事業を反映して、メリハリを付けた制度とすべきである。
● 大学の本務であり、個別の支援を行う必要性は認められない。
● 大学の本来業務であり、予算別立てで事業化するようなものではない。経過措置は現場調整(雇用含む) のため。
● 大学の本来業務であり経常収入の中で大学自身が取り組むべきもの。
● これは大学の本業である。大学の本業に国が金を出すことは、費用対効果の検証が行われにくい、文科省による大学支配の道具となる、恣意的分配により大学自身の適正な競争を阻害し、彼らの経営力を弱める、という問題があり、むしろ害が大きい。
● 受益者は学生であり、大学である。大学が本来の基礎的収入でまかなうべき。
● 効果の薄い、少額のバラマキであって、政策目的に対して実効性が疑わしい。
交付金・私学補助金に一元化すべきではないか。
● 国公私立大学ともに質向上は重要な課題であるが、成果評価が見えない以上、一旦廃止すべきである。
● 大学の本来の業務をこのように短期的政策で対応することは原則として廃止すべき。教育は長期的視点で考えるべき。
● この事業でバラマキを行うなら、この金額を博士過程教育リーディングプログラムに回した方がよい。



大学の本務、本業というのならば、削減された競争的資金は運営費交付金へ振り替えなければならないのではないか。しかし、そのような措置は行われていない。今後も同様に、競争的資金の獲得、事業仕分け、打ち切り、このサイクルが繰り返されることになるのだろうか。徒労感ばかりが残る。あるいは、その徒労感を梃子として「競争的資金の途中打ち切りによる高等教育政策終了に関する実証研究」で科研費を取るべきなのか。
http://www.rdche.hit-u.ac.jp/~gp22/
昨年8月に中間報告会を実施したところである。クロージングをどうしよう。