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高等教育質保証の国際比較

高等教育質保証の国際比較

質保証について復習する。といっても、あいかわらず質の意味をなかなか掴むことができず、保証の意味も腑に落ちることがない。まして、質保証の意味を理解することは、私にとっては遠い道のりである。
Quality Assurance は一般的には品質保証と訳されてきた。インターネットで検索すると、上位に出てくるものの一つが「日本品質保証機構」である(SEO問題はとりあえず留保する)。この機関はISOの審査を業務の一つとしているようである。たとえば、ISO9000シリーズは業務のプロセス管理である。高等教育機関の質保証もまた多くの資源を必要とするプロセス管理そのものであって、あえて品質保証とは言わない理由がよくわからない。昨年発行されたISO29990「人材育成と非公式教育サービス―サービス事業者を対象とした基本的要求事項」との相違も検討してみたいところである。
また、現在、仮に高等教育の質の低下という現象があるのだとして、プロセス管理を意味する質保証こそによってそれが改善されるという見込みの理由もよくわからない。第1章で主張されるとおり、1970年代の高等教育計画において意図された質の充実は、私立大学の教育条件の改善、そのための予算措置と定員抑制によるものであった。そうした歴史にみられるような「事前の管理」の方がはるかに有効であるように思えてしまう。