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大学で各科目の履修者に与えられる「単位」が、「質」を問われる時代になってきた。各科目の成績に応じて軽重をつけ、取得した単位の質を数値化する「GPA」が一定値以上であることを卒業要件とする大学も出てきている。一橋大(国立市)も昨年度から採用した。及第点ぎりぎりでも必要な単位をそろえさえすれば大学を卒業できる、という時代は去りつつあるようだ。



朝日新聞のウェブサイトにおいて、本学のGPAについて報じられている。「単位の質を数値化する」という言葉の意味はよくわからない。以下、取り急ぎいくつかの補足である。


1.評語について
Aは「きわめて優秀」、Bは「優秀」、Cは「能力や知識が望ましい水準に達している」、Dは「望ましい水準には不十分だが不合格ではない」、Fは「不合格」である。卒業要件値の設定からみて、評語Dにはどのような意味があるだろうか。


2.重要な例外について
その1【総履修登録単位数にはFとなった科目の単位を含むが、W(履修撤回)とした単位は含まない。】 この点は記事のとおりである。
その2【英語1A・1B・2・3の発展クラスの成績評価B・CのGPA値に「0.6」を加算する。】 この点はどのように理解すればよいだろうか。科目の難易度に関する論点である。


3.その他の例外について
以下の科目については、GPAの対象にはならない。
その1【ゼミナール等の5段階評価を行わない科目】 一橋の校風文化との齟齬が問題となる。
その2【教職関連科目で、卒業要件に参入しない科目】 重要なのはキャップ制か、あるいは、開放性教員養成か。後者を守るとキャップ制を無視せざるを得ない。
その3【経済学部基礎ゼミ、経済学部400番台科目、法学部導入ゼミ、法学部外国法原典購読、法学部部門外講義】 既述の科目の難易度、校風文化の問題である。