社会人基礎力 育成の手引き

社会人基礎力 育成の手引き

昨日言及したもどかしい部分を無理に一般化すると大変残念な結果になる。ある評論家が「俗流若者論」として取り上げていたのだが、まさしくその通りである。「若者にやる気がない」と言うのと同時に受験勉強に勤しむ若者を批判をしてみたり、先行研究をおそらくはその筆者の本意ではないかたちで引用してみたり、15,000年前も現代も重視するべきことは同じであると言ってみたり、やりたい放題である。
以前、論文にまとめたのだが、「社会人基礎力」は Kats のマネジャー論の転用、あるいは、誤用である。マネジャー向けとされていた能力が、いつの間にか若者向けとされてしまっている―理論的な検討は行われないまま、ただなんとなく転用、誤用されている。「社会人基礎力」はほんとうに「社会の健全な常識」なのだろうか。