自主ゼミの日時はすでに決定しています。関心のある方は、私宛てに連絡して下さい。事前に読むべき文献があります。
その文献とは別に、「教育と政治」を考えるための導入的な文献を紹介します。

現代日本の政治―政治過程の理論と実際

現代日本の政治―政治過程の理論と実際

第11章「教育改革の政治過程」において、「教育改革」の政治的文脈が丁寧に説明されています。ただし、現在の民主党政権下で行われているリアル熟議までその議論の射程に入れることができるかどうかは、読み手が考えなければなりません。また、もし、自民党が政権を取り戻した場合、リアル熟議はどうなるでしょうか。こうした論点に関心があるようでしたら、次に政治学における「新制度論」を勉強しても良いでしょう。
文科省の「有志職員」に志があることは間違いありませんが、彼・彼女にとってリアル熟議はあくまでも仕事です。「有志職員」は、言わば草の根民主主義を演出する言葉に過ぎません*1。リアル熟議の参加者は、「有志職員」のように匿名で自らは決して批判されることのない安全な立場に居続けるのではなく、結果としては、意図しなくとも、5,000人の学部生、数万人の卒業生を代表することになりかねない覚悟(=所属・名前付きの意見表明をしても構わない覚悟)、を持って下さい。匿名の暴力に加担しないでほしいと強く願います。

*1:政策過程論としては、いよいよ?やっと?出遅れだが?政治任用をテーマにするときがきました。