大学教育のあり方についていろいろと喋ったり書いたりしているわけだが、それらに関連して他学部の教員から、「貴方はカントを読むべきだ」というアドバイスを頂戴してしまった。

公共性 (思考のフロンティア)

公共性 (思考のフロンティア)

その余裕はないので、取りいそぎ、手元にある「思考のフロンティア」でお茶を濁す。「理性の私的使用」と「理性の公的使用」とのカテゴリーの区別を厳密に付けろ、そのジレンマのなかにいることを自覚しているのか、という忠告だったのか(もう少し底が浅い忠告であった可能性もなくはないが、そんなことではないと信じたい)。ともあれ、アイヒマンになることだけは注意深く避けなければならない。カントよりはアレントを読みたい。