- 作者: 東浩紀,北田暁大,宇野常寛(編集協力)
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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それはともかく、「政治の話しをしているようで、実は文学の話ししかしていない」という指摘は、なるほどと思う。当然のことながら、だからといって文学運動に意味がないわけではないのだが、そのために政治が後景に退くといったことは、この10年の特徴であったのかもしれない。また、「大衆思想」については、確かにサプライサイド経済学は大衆の実感にはつながらないのだが、一方で、心理学的知識はそれに成功してきたように思う。この点は、所収の論文の中に精神医学の知見が引用されているように、サブカルチャーの「貢献」もあったのではなかろうか。