文部科学省から「事業仕分け結果・国民から寄せられた意見と平成22年度予算(案)における対応状況」が発表されている。「国民から寄せられた意見」は文部科学省のねらいどおりなのだろうか。本当かどうかは確認できないものの、事業仕分けへの賛成意見は少ないというものが多い(その例外は、全国学力テストや道徳教育関連)。
高等教育に限定してみると、ほとんどの「対応」なる文章は、

[1]事業仕分けの結果を踏まえ、予算額の縮減を図りますが、
[2]頂いた御意見を踏まえ、事業自体は確実に実施して参ります。

という構成になっている。「踏まえ」が重なる文章は美しくはなく、また、事業仕分けと「御意見」を同列に扱うようにも見える。事業仕分けの結果をなるべく貶めようとしたいのか、あるいは、「御意見」をなるべく斟酌すると見せたいのか。
政策過程研究ではなく当事者の観点からすると、大学教育・学生支援推進事業の新規選定件数(120件)の見直し(40件)、というのは非常に厳しい。