中国遼寧省省都瀋陽市にある東北育才教育集団を訪問しました。育才学校で日本語を学習している生徒の皆さん、同集団の外国語学校で同じく日本語を学習している生徒の皆さんとお話しする機会を頂きました。「護校」というルール等、中国の学校文化についていろいろと教えて頂きました。
皆さんとても優秀で、将来の目的もしっかりとしていました。中国と日本の友好関係を深める、多国籍企業や金融機関に就職する、そうした目的意識を強く持って勉強に励んでいることがよく分かりました。ただし、より前進するためには、次のことが重要であるとも思いました。まず、中日友好がどうしてもスローガン的に聞こえてしまいます。誰もが口にする言葉であるがゆえに、その内容が問われます。自分じしんの言葉で、たとえば具体的な課題を語ることができれば良いです。政府機関や学校が言う中日友好とは、異なる視点が皆さんにはあるはずです。次に、経済的な豊かさを求めることは、もちろん良いことです。しかしながら、そこに心を豊かにする教養が備わらなければなりません。中日友好と経済的な成功とをどのように結び付けることができるか、そんな難問を皆さんは抱えるはずですが、そのヒントは文化や学問といったところにあるかもしれません。