大学と社会

能力を楽しむ社会―負け組をつくらない日本型モデルの構想作者: 大久保幸夫出版社/メーカー: 日本経済新聞社発売日: 2000/06メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る「EQ(こころの知能指数)」の日本的受容の性格を検討するため…

格差・秩序不安と教育作者: 広田照幸出版社/メーカー: 世織書房発売日: 2009/07メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (13件) を見る先日のある学会で、著者が高等教育改革の担い手である報告者に投げ掛けた疑問の背景の一つは、この文章に表…

本日午後、東キャンパスにおいて、ある損害保険会社が極めて会社説明会に近い内容のイベントを開催していた。あくまでも学生の内定者による自発的なイベントであるそうだが、実際には同社の採用担当課長がお目見えしていた*1。 問題は、木曜日の午後であった…

一橋大学 | 平成19年度採択現代GP | イベント | 総括シンポジウム 2009年11月12日、如水会館(東京都千代田区)において、文部科学省現代的教育ニーズ取組支援プログラム総括シンポジウム「フロンティアに挑戦する人材の育成」―同窓会と連携する先駆的キャリ…

一橋の学生のためにあることをしてほしい、という極めて圧力的な依頼があった。しかし、よく話しを聞いてみると、本当の目的は、第一に依頼者の人脈の維持・強化、第二に依頼者が重視している教育とはまったく異なる分野の政策の円滑な実施にあって、実際に…

人事アセスメントハンドブック作者: 大沢武志,芝祐順,二村英幸出版社/メーカー: 金子書房発売日: 2000/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見るある時期の東京大学教育学部の教育心理学が、採用選考や配置異動に関する人事テスト…

ネオリベ化する公共圏作者: すが秀実,花咲政之輔出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2006/04/20メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 39回この商品を含むブログ (17件) を見るある会議のために出張した。 大学の「質保証」がテーマの一つであったのだが、FD…

ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場作者: フィリップ・デルヴス・ブロートン,岩瀬大輔,吉澤康子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2009/05/21メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 73回この商品を含むブログ (34件) を見る政府ではなく企業が…

あるところから初年次教育に関する調査依頼が寄せられた。あまりにも居丈高な姿勢に驚いたことはさておき、気掛かりなことがある。 調査の趣旨に次のようなことが述べられている。 全体的に学生の大学への適応不全が起こっており、包括的な対応が強く求めら…

嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)作者: 北田暁大出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2005/02メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 202回この商品を含むブログ (326件) を見るなんクリのNOTE83によれば、「ショボイ男の子が乗り降りする駅…

先日、横浜国立大学のキャリア教育研究会に出席した。とても勉強になったとともに、ますます悩みを深めてしまった。 キャリア教育のある種の偏り―就職支援への特化は、むしろ些細な偏りであって―、つまり、キャリア教育の必要性が主張される背景への(意図的…

賃金とは何か―戦後日本の人事・賃金制度史 (オーラルヒストリー・シリーズ)作者: 楠田丘,石田光男出版社/メーカー: 中央経済社発売日: 2004/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る実務の世界ではあまりにも有名であるのに、学術の世界では扱…

キャリアラダーとは何か―アメリカにおける地域と企業の戦略転換作者: J.フィッツジェラルド,筒井美紀,阿部真大,居郷至伸出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2008/09/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 22回この商品を含むブログ (10件) を見る複数の気鋭…

日本的経営の系譜 (1963年) (マネジメント新書〈27〉)作者: 間宏出版社/メーカー: 日本能率協会発売日: 1963メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る改めて「日本的経営」とは何だったのかを確認するために、一橋大学附属図書館オンライン目録で「…

高等教育市場の国際化 (高等教育シリーズ)作者: 塚原修一出版社/メーカー: 玉川大学出版部発売日: 2008/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る「ではの守」について、先日触れたばかりである。しかし、「某国ではふつう(すなわち、某国の某…

先月、中教審諮問「中長期的な大学教育の在り方について」が出された。特に検討するべき課題として、 社会や学生からの多様なニーズに対応する大学制度及びその教育の在り方について グローバル化の進展の中での大学教育の在り方について 人口減少期における…

ある人材関連企業では、コミュニケーション力を略してコミュ力というらしい。このコミュ力、対人関係を円滑にするという意味では確かに必要な力であり、否定する必要はない。しかし、企業が個人に求める能力として挙げられる場合、事情はまったく異なったも…

かつて一橋大学には、小平分校という「分校」が存在した。日本の大学で分校という呼称を用いるのは珍しい。この小平分校、北海道教育大学の分校とはまったく性格が異なり、すべての学部の1、2年生が当時で言う一般教育を学ぶところであった。住宅街に立地し…

個人として 1 自由であること 2 個性を伸ばすこと 3 自己をたいせつにすること 4 強い意志をもつこと 5 畏敬の念をもつこと 家庭人として 1 家庭を愛の場とすること 2 家庭をいこいの場とすること 3 家庭を教育の場とすること 4 開かれた家庭とする…

多元化する「能力」と日本社会 ―ハイパー・メリトクラシー化のなかで 日本の〈現代〉13作者: 本田由紀出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2005/11メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 144回この商品を含むブログ (77件) を見る「学士力」答申を目前にして再読…

グローバル時代の人的資源論―モティベーション・エンパワーメント・仕事の未来作者: 渡辺聰子,アンソニー・ギデンズ,今田高俊出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2008/04メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 24回この商品を含むブログ (7件) を見る西…